クラウドファンディングを成功させるために必要なもの、それは事前準備です。準備9割とも言われるクラウドファンディングの実行には、必ずやるべき準備が2つあります。
むしろ、失敗するプロジェクトは、たった2つの準備が不十分だったため、目的への共感が生まれにくく支援が集まらなかったという結果に終わってしまうのです。
個人がクラウドファンディングを成功する上で絶対に欠かせない、目的の明確化と理由のストーリー化。この2つが持つ重要な役割について詳しく解説します。
なぜ個人のクラウドファンディングは準備が重要なのか
個人でクラウドファンディングに挑戦し、プロジェクトを実行するには、念入りな準備が必要です。なぜか?それは、個人と企業では使える資本も人員も足りない部分が多いからです。足りない部分とは具体的にはどんなことか。個人でクラウドファンディングに挑戦するには、どの部分の準備を注力するべきかを解説していきます。
クラウドファンディング成功事例から見る準備の重要性
クラウドファンディングの成功には、実は入念な準備が必要不可欠です。時間的な目安としては、プロジェクト実行を決めて平均3か月程度の準備期間が理想です。
実際の統計を見ると、準備期間3ヶ月程度のプロジェクトは目標金額に対する達成率が約65%なのに対し、1ヶ月未満の準備では目標達成率がわずか20%程度まで下がるというデータもあります。
これは、支援を見込める関係者への充分な事前告知や、リターン設計が不十分、共感を呼ぶプロジェクトページの作成ができていないことが主な原因です。
スバキリ商店でプロジェクトをプロデュースする場合も、実行者さんとの面談はだいたい平均でプロジェクト公開の3か月前、早い場合は半年前から行っています。特に目的への共感を呼ぶプロジェクトページの製作には、少なくとも2週間から1か月の期間を取り、実行者さんの目的や思いが伝わりやすく反映されるように作りこんでいます。
クラウドファンディングに挑戦して成功させるには「とりあえずやってみよう」という軽い気持ちではなく、しっかりと準備期間を確保することが成功への近道です。
特に、個人でクラウドファンディングに挑戦する場合、基本、実行者一人で準備を行うことになります。ということは、準備作業を並行して行うので、チームや企業での挑戦に比べて、準備期間が長くなりますし、時間に追われて充分な準備が整わずに見切り発車してしまう可能性もあります。
支援者の信用を得て、期待に応えられるプロジェクトにするためにも、準備は怠らないようにしましょう。
信頼されるプロジェクトや実行者の準備とは
クラウドファンディングでより多くの支援を集めるには、「信頼できるプロジェクト」「信頼できる実行者」だと出来るだけ多くの人から認めてもらうことが大切です。
なぜなら、支援者の中には「このプロジェクトは本当に実現できるのか」「支援した後で約束したリターンは確実に届くのか」という疑問や不安を抱えている場合もあるからです。
スバキリ商店でプロデュースした成功事例を分析してみると、支援が多く集まったプロジェクトには、以下のような共通点があります。
・プロジェクトの目指す目的や実行者の想いが初回打ち合わせの時点から明確である
・実行者が資金の使い道を具体的に把握して説明できる
・プロジェクト実行が実現可能なスケジュールで計画されている
・プロジェクトの活動報告やSNSで、準備状況が写真などイメージしやすく情報共有されている
クラウドファンディングを成功させるためには、「誰が」「どんな想いで」「どうやって実現するのか」を具体的に示すことで、支援者からの信頼を得ることが必要です。準備段階でこれらの要素をしっかり固めておきましょう。
個人がクラウドファンディングで実現できる8つの可能性
個人がクラウドファンディングに挑戦して、実現できることは想像よりたくさんあります。大きく8つに分類して具体例を挙げていきます。
クラウドファンディング成功のための具体的な事前準備の基礎4項目
クラウドファンディングを成功させるために必要な行動は全部で12段階あります。
その中でも、事前準備としてやるべきことは、上の図での必勝ポイント①のステップ1から2の部分です。より具体的に説明すると以下の4つの行動が事前準備の土台であり、全ての準備の基礎になります。
- 実行する目的を掘り下げる
- 実行する理由をストーリー化する
- 現実的な目標金額を算出する
- 似た目的での過去事例を調べる
この4つを行うことによって、ステップ3より先の準備であるリターン設計やプロジェクトページの作成が比較的簡単に進めていくことが可能となります。
事前準備の基礎となる4つの項目について、それぞれの重要性と意味について、詳しく解説します。
⒈実行目的の掘り下げ
絶対条件の項目で解説した通り、クラウドファンディングを成功させるには、実行者が明確な目的を持っていることが必要不可欠です。
明確な目的があるから、理由となる実行者独自のストーリーに共感を持ってもらえるのです。
目的の掘り下げには、「なぜ」「何を」「いつ」「どこ」「誰」「どうやって」の5W1Hを書き出してみましょう。
この6つが、実行者自身の言葉できちんと説明できれば、実行する理由をストーリー化することがとても簡単にできます。
クラウドファンディングの成功には、実行者自身がプロジェクトに挑戦する目的をどこまで掘り下げられるかが必要不可欠です。それ無くして、事前準備はできません。事前準備の土台となるのが明確な目的なのです。
⒉実行する理由のストーリー化
目的が明確になれば、クラウドファンディングをなぜ行うか、という理由をストーリー化できます。
最初に掘り下げた、「なぜ」「何を」「どうやって」行うのか。「誰に向けて」または「誰のため」「いつ」行うのか。実行者の背景や経歴などを組み合わせていくと、小さな物語ができるはずです。
ここで完璧な物語を作り上げる必要はありません。理由を順序立てて説明できる内容であれば良いのです。あとは、告知活動を続けていくことで、クラウドファンディングに挑戦するという物語が自然に展開し拡大するからです。
ここで作った物語が、プラットフォームに掲載するプロジェクトをみんなに知ってもらうために必要なプロジェクトページの土台になります。
⒊実行に必要な費用の算出と目標額の設定
事前準備の核となるのは、目的と理由、そして目的を実現するために必要な費用の算出です。目的を実現するために、一体いくらの費用がかかるのか。ここがどんぶり勘定では、リターンを設計することも、プロジェクトへの信用を得ることも難しくなります。
目的を達成するため位かかる費用を具体的に調べ、現実的な予算を組みましょう。そこに、リターンを実施するために必要な経費や、プラットフォームに支払う手数料などのクラウドファンディング実施に伴う経費も上乗せします。
クラウドファンディングを実行する上でプロジェクトの目的を実現するだけでなく、リターンや必要経費まで目標金額に加えた具体的で現実的な試算を行うことで、プロジェクトの方向性が見えてきます。試算した金額が比較的集めやすい場合より、かなり高い目標設定になる場合の方が多いかもしれません。
実際、いくら必要なのか?ここが決まると、その金額を集めるためには、何をするべきか?どんなリターン設計が必要か?という作戦を立てやすくなります。逆に、試算した金額から現状、集められそうな現実的な金額を割り出して、ファーストゴール、セカンドゴールという段階的に目標設定していく計画を立てることもクラウドファンディングを成功する上で重要なのです。
4.似た目的で実行された過去事例の研究
目的や理由を語るストーリーが明確になり、クラウドファンディングで集めたい目標金額が具体的になったら、過去事例の中から自分と同じ目的で実行されたプロジェクトを見つけ、研究しましょう。現在進行形で実行されているプロジェクトでどんなことをしているのかを観察することも、とても参考になります。
プロジェクトを紹介する文章やリターンの内容、プロジェクトページのお手本になるプロジェクトを探すことも大切ですが、同じ目的で支援が集まらなかった失敗事例からも学ぶことも重要です。
自分の目的と同じジャンルのプロジェクトはどのプラットフォームと相性が良いのか。過去事例を調べていくうちに、プロジェクトが成功しやすいプラットフォームを選ぶこともできるでしょう。最初から、プラットフォームを決めている場合は、特に、プラットフォームとプロジェクトのジャンルが合っているかを冷静に過去事例から判断してください。
いろんなプロジェクトを調べていくうちに、自分が表現したいプロジェクトページの見せ方や文章の書き方、取り入れたいリターンや活動報告などのお手本が集められると、この先の準備作業を効率よく進めていけます。
過去事例を研究し、現在公開中のプロジェクトを支援者目線で見ることは、プロジェクトの進め方を具体的にイメージして動いていくことに役立つのです。
最初の画像で紹介した、成功するために必要な事前準備で12段階に分けて行うべき行動の詳しい内容は、別記事で解説していますので、そちらも併せて、ご参考ください。
まとめ 目的と理由が明確ならクラウドファンディングの準備作業はサクサク進む
クラウドファンディングを成功させる絶対条件は、クラウドファンディングを実行する明確な目的と理由を説明する独自のストーリーの2つです。この2つが明確だと、プロジェクトの方向性がきめやすいので、事前準備で決めていかなければならない目標金額やリターンの設計、プロジェクトページの作成に関する様々な部分などを決めていくことがスムーズにできるのです。
逆に、プロジェクトが上手く進まない原因は、「なんとかなる」「とりあえず」というあいまいな目的や理由を語れていない部分にあると言っても過言ではありません。
クラウドファンディングは、準備が9割。特に、個人でクラウドファンディングを実行する場合、順番を間違うと回り道になるだけでなく、プロジェクトページ公開前に気力も体力も失ってしまいます。
事前準備を順序良くスムーズに進めていくためにも、クラウドファンディングを実行する目的と理由を明確にしたうえで、準備作業に取り掛かってください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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