イベントを開催したいけれど、「集客が不安…」「予算が足りない…」と悩んでいませんか?
実は、クラウドファンディングを活用すれば、資金調達と同時に支援者=ファンを増やし、イベント集客を成功させることが可能です。
クラウドファンディングを活用したイベント集客の方法や、支援者をファンに変えるための3つの戦略を紹介します。
クラウドファンディングがイベント集客に役立つ3つの理由
クラウドファンディングをイベント集客に使えるなんて、イメージが出来ない。確かに、クラウドファンディング=資金調達、という印象は強いでしょう。
実は、クラウドファンディングの本質は、「お金と人を同時に集める」仕組みです。
クラウドファンディングがイベント集客に役立つ理由を3つ、詳しく解説していきます。
① 支援者=イベント参加者になりやすい
クラウドファンディングがイベント集客に使える一番の理由は、プロジェクトを支援した人=イベントのファンや参加者候補だからです。クラウドファンディングの支援者は、あなたの活動やイベントに共感している人たちです。
これまで一般的だった、ポスターや SNS 上などの広告だけでは「参加してもらう」ための工夫が必要です。長年恒例となっているイベントでも、新しい取り組みをしないと集客数の維持は出来ないのが現状です。
クラウドファンディングなら、リターン設計の段階で支援と同時に参加者も集まる仕組みを作れます。
② 支援者がイベントを拡散してくれる
イベント集客にクラウドファンディングを使える2つ目の理由は、支援者によるイベントについて拡散力です。
「こんなイベントがあるからクラファンで支援した!」
支援者は、プロジェクトを応援するサポーターとして、支援したことやリターンの内容などを自然とSNSなどで情報をシェアしてくれます。その結果、支援者の身内や関係者などにも、イベントの存在が知られることで波及効果が起きるのです。
「このイベントを成功させたい!」という実行者の想いが、支援者を通じてイベントを知らない層へも伝わり、新たな参加者を呼び込むのです。
③ イベントの認知度&信頼度が向上する
クラウドファンディングをイベント集客に活用する理由として、イベントへの認知度と信頼度の向上があります。特に、プロジェクト公開3日目以内で多くの支援が集まると、各プラットフォーム上でそれ自体が「人気のイベント」として認識されます。そうすれば、プラットフォームによるプロジェクト紹介や、ハッシュタグなどによる SNS での注目にもつながるのです。
支援が集まり、プロジェクト自体への興味関心が高めることで「多くの人が応援しているイベントなら行ってみたい!」と感じる人が増え、さらなる集客につながります。
イベント集客を成功させファンを作るクラウドファンディング 3つの戦略
イベント集客だけでなく、ファンづくりにもなるクラウドファンディングを実行する上で、絶対に行うべき3つの戦略について、解説します。
① イベントに行きたくなるプロジェクトページづくり
クラウドファンディング成功に欠かせない一番の戦略は、魅力的なプロジェクトページづくりです。どんな人たちにイベントへ来てほしいのかを具体的にイメージして、その人たちが興味関心をもつようなプロジェクトページを作成することが最も重要です。
特に、メインターゲットとなる人たちに響くような以下の要素を意識しましょう。
- ストーリーを語る:「なぜこのイベントを開催するのか?」を感情を交えて丁寧に伝える
- 視覚的な魅力:アート・音楽・舞台など、イベントの雰囲気が伝わる写真や動画を活用する
- 明確な資金用途:「支援がどう使われるのか?」を示し、支援者からの信頼感を高める
② SNSを活用したプロジェクトの告知
成功するクラウドファンディングは、プロジェクトの目的がしっかりと伝わる告知活動を行っています。クラウドファンディングは、実行者の友人知人からの支援が9割です。友人知人からの口コミや SNS での拡散へと段階を踏んでいくには、戦略的な SNS 活用とリアルでの告知の両方が欠かせません。
特にイベント集客の場合は、不特定多数の人へイベント情報を知ってもらう必要があります。そのため、SNS を最大限活用することで、イベント開催とプロジェクト実施の両方を知ってもらう効果を発揮します。
各 SNS の特性を活かした発信のポイントは以下の通りです。
- Instagram/ X(旧 Twitter) / 公式 LINE:リアルタイムでプロジェクトの進捗を発信
- TikTok / YouTube:イベントの雰囲気を伝える動画を投稿、Q&Aなどや来場に関する案内
- Facebook:イベントページを作成し、参加者を増やす
それぞれのプラットフォームの特性を活かしたうえで、より詳しい情報への誘導先となるイベントの公式リンク先を必ず貼り、閲覧者が回遊できる重要です。
また、「支援者紹介」「支援者限定コンテンツ」などを発信することで、支援者とのつながりを強化し、より多くの人にプロジェクトを拡散してもらいやすくなります。
③ リターン設計を工夫
成功するクラウドファンディングは、支援者が喜ぶ魅力的なリターンを設計しています。イベント集客にクラウドファンディングを活用する場合は、支援者が「このイベントに行きたい!」と思えるリターンを3つの価格帯で設定しましょう。
イベント開催目的のクラウドファンディングで絶対に設定するべき3つの価格帯とは、5000円前後、1~3万円台、10万円以上です。3つの価格帯で、以下のようなリターンを設計していきましょう。
- イベントチケット(早割・VIP席・特別体験など)
- 限定グッズ(オリジナルアート・音源・ポスターなど)
- スポンサー掲載(団体向けチケット付きでのスポンサー枠、イベント開催中でのスポンサー紹介など)
- イベント後の特別コンテンツ(舞台裏映像・ライブ録画など)
「ここでしか手に入らない特典」を用意することで、支援をする動機づけとなり、より多くの支援を集めることができます。
クラウドファンディングで開催成功したイベント事例 3つ
スバキリ商店でプロデュースした過去事例から、イベント開催に成功したプロジェクトを3つ紹介します。
① スポーツとアートで社会を元気にするイベント開催プロジェクト
北海道旭川市周辺で活動するフットサルチーム運営会社がクラウドファンディングを活用し、地域活性目的とした祭りを開催する費用を調達したプロジェクトです。

イベントの目玉は、人気 YouTuber をゲストに迎えたフットサルの試合を無料観戦できること。その他にも、書道パフォーマンスやダンスバトル、アート体験などが企画されていました。

リターンには、メインゲストの公式グッズ、木製バット、当日の最前列観戦チケットなど、イベントゲストに関するものから当日イベントに参加をするためのものまで、スポーツとアートの両方にちなんだ商品がリターンとして提供されています。
結果、目標金額100万円を大きく上回る170万円の支援が集まり、当日は試合観戦整理券とダンスバトルは満員御礼。前夜祭から2日間のまつりは、初めての開催でしたが資金面も集客面でも大盛況で開催されたようです。
地元が活性化するための取り組みは、今後、さまざまな地域で挑戦されていくと思われます。
② 地元を盛り上げる音楽フェス無料参加開催のプロジェクト
こちらは、2022年に栃木県で参加無料の街フェス開催のため、クラウドファンディングを実行した事例です。

餃子の町で知られる、宇都宮市の中心地にある1500人収容可能な会場で、栃木県や全国で活躍するアーティストたちの音楽を聴きながら、ご当地グルメや人気カフェ、居酒屋などのフードやドリンクを楽しんでもらいたいという音楽フェス。

「出演者と集合写真が撮れる」や「当日のライブ音源」といったライブイベントならではのリターンに加え、クラファン限定販売Tシャツやタンブラーなどの支援しないと手に入らない限定グッズを用意し、支援者がよりフェスを楽しんでもらえる工夫がされていました。
積極的にSNSでの告知も行った結果、目標額の200%達成となる108万円もの支援を集めました。2023年、2024年とイベントの開催は毎年続けられています。
2024年は、宇都宮市だけでなく、長野県諏訪市でも入場無料での音楽イベントを開催されています。
クラウドファンディングを活用した参加者無料型イベントプロジェクトは、運営側にとってイベント企画しやすくなる要素として取り入れられていくでしょう。
③ 中高生を無料招待する劇団公演プロジェクトの事例
兵庫県尼崎市で活動する劇団が、クラウドファンディングを通じて、公演への無料招待を行ったプロジェクトです。

尼崎市出身の作家、成海隼人さんの小説「尼崎ストロベリー」を原作とした高校生と母との物語を演劇作品として上演。公演1回分の客席数となる尼崎市在住の中高生550名の無料招待を目的として、2024年にプロジェクトが実行されました。
「初日の差し入れ権」「千秋楽終了直後の反省会ZOOM参加」などをユニークなリターンを提供し、支援者の参加意識を高めるリターン設計がされています。無料招待券よりも、実際に支援者が観劇するチケットリターンの方が支援されているのも、クラウドファンディングを実行したことが公演への集客につながったと言えるでしょう。
クラウドファンディング自体は、目標額を達成していませんが、活動報告によれば、当初の目的であった無料招待を200名分実施することが出来たようです!
無料開催でイベント運営をする場合は、クラウドファンディングを実行することで開催資金を調達することが出来ます。極端な例ですが、5万円台からクラウドファンディングによる資金調達プロジェクトの実行は可能です。
その他にも、スバキリ商店ではさまざまなプロジェクト事例があります。詳しくは、以下の記事をご覧ください。

イベント集客のクラウドファンディング実行 5つのステップ
イベント開催目的でのクラウドファンディング実行は、イベントの告知や集客ツールとして5つの段階で活用します。成功事例から分析できる、クラウドファンディングがイベント集客に役立つ3つの理由をもう一度おさらいしておきましょう。
✔ 支援者はファンになりやすい → イベントに参加する可能性が高い
✔ SNSと連携することで拡散力UP → 支援者が宣伝してくれる
✔ リターン設計を工夫する → 「ここでしか得られない体験」を提供
1.イベントの目的・ストーリーを明確にする
なぜ、そのイベントを開催したいのか。
誰のために何を提供するイベントなのか。
いつ、どこで開催するのか。
どうやって開催するのか。
この6つの理由や目的が、クラウドファンディングの実行だけでなくイベントの告知にも使えます。強いメッセージがあれば、そのメッセージをプロジェクトのテーマやキャッチコピーとすることもおすすめです。
誰にでも伝わる言葉で、短くシンプルにまとめておきましょう。
2.魅力的なプロジェクトページを作成する
ステップ2では、目的とメッセージ性の高いストーリーが組み立てられれば、それを「見える化」したプロジェクトページを作成しましょう。
プロジェクトページは、何のために支援を集めたいかを伝えるページです。プロジェクトの全体像を支援者へ伝え共感を生み、支援する動機付けをする情報を伝える役割があります。
動画、写真などを使い、どんなプロジェクトなのかが一目で伝わること。見た人が実行者の熱意や目的へ共感してもらえるエピソードや独自性の高い背景などを上手く、文章にまとめること。最後まで読みやすい構成であること。
魅力的なプロジェクトページづくりには、さまざまな工夫が必要です。
3.SNS 活用して支援者とつながる
ステップ3は、支援者とつながるコミュニケーション力です。どんなに素晴らしいプロジェクトページが出来ても、誰かに見てもらわなければ伝わりません。特に、個人でプロジェクトを実行する場合、コミュニケーション力をどこまで最大限発揮できるかが、成功の分かれ道です。
クラウドファンディングの実行が決まったら、SNS で地道に発信していきましょう。飲み会など、人に逢う機会があれば、必ずクラウドファンディングの話題を出して、グループLINEなどに招待し、進捗やプロジェクトページの共有などをしやすい関係性を準備しておきます。
SNS 上では、興味関心を持ってくれるフォロワーとの丁寧なやり取りで、信頼関係を作ることも大切です。
4.リターンを工夫し、支援者をファン化する
ステップ4の時点では、プロジェクトページに欠かせないリターンの設計です。イベントへの集客をリターンと連動させるには、参加チケットをリターンとして用意することは絶対条件です。
その他にも、以下の商品やサービスがリターンとして用意できます。
事例で紹介した、「差し入れできる権利」「反省会の参加権」などのイベント運営に関われるようなリターンは支援者の当事者意識や参加した達成感を満たすリターンなので、取り入れてみることをおススメします。
リターン設計の基本については、こちらの記事をご確認ください。

5.クラウドファンディングを通じてイベントを成功させる!
メッセージ性の高いプロジェクトページが完成し、プロジェクト実行に関するコミュニケーションをリアルや SNS で深めていけば、最終ステップはいよいよ、支援募集開始です。
クラウドファンディングの成功法則として、「プロジェクトページの公開初日に20%以上目標達成する」というジンクスがあります。
そのためには、プロジェクトページの完成後から「お気に入り登録」をしてもらう案内をし、公開初日に支援をしてもらえる環境づくりが必要です。
また、クラウドファンディングの支援が伸びるのは、公開初日24時間と終了前3日間のラスト72時間です。事実、支援のお願いもしやすいのが、初日と最終日です。
プロジェクトの公開期間中は、応援してくれる人とのコミュニケーションをしっかりと行い、感謝を伝え続けることが大切です。クラウドファンディング達成→イベント成功という図式を支援者や協力者一丸となって事t減出来るような巻き込みから、ファンづくりコミュニティづくりへと発展していきます。
まとめ イベント集客目的でのクラウドファンディングは常識になる
イベント運営にとって、クラウドファンディングを活用することは、今後常識となるでしょう。
クラウドファンディングの活用は、個人レベルだけでなく、ふるさと納税など地方自治体の取り組みにも広がっています。地域活性目的のイベントでは、参加無料での開催が求められますが、クラウドファンディングなら参加無料イベントを実現する資金調達とイベント告知の両方を粉うことが出来るからです。
イベントの成功は、協力者をどれだけ巻き込めるかにかかっています。クラウドファンディングの成功も、同じです。特に、スポンサー協賛なども、クラウドファンディングで行えば、よりお互いにメリットのある協力体制が可能となります。
クラウドファンディングでの実績は、銀行融資や起業とのコラボレーションの際にも具体的な資料として評価されます。集客のための手段としてのクラウドファンディング活用は、まだまだ始まったばかりです。
クラウドファンディングを上手に活用し、イベント情報をもっと多くの人に届け、みんなを元気にしていきましょう!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
スバキリ商店はイベント集客に挑戦するプロジェクトを全力応援します
スバキリ商店では、参加無料型から個人アーティストの個展、舞台上演、さまざまなイベント運営プロジェクトのサポートも行っています。
プロジェクトページの作成は、文章、デザインそれぞれのプロの目線から、プロジェクトを実行するクライアント様の個性や熱意が伝わるページに仕上げています。クライアント様ご自身がデザインや文章力に不安があっても、作成には全く問題ありません。
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