クラウドファンディングが詐欺扱いを受けるなどの誤解はなぜ起きているのか。
クラウドファンディング実行者必見の詐欺扱い防止&対策完全ガイド!
クラウドファンディング成功を左右する『信用』という部分や、実際に起きた詐欺事例から分析する詐欺扱いされてしまう原因、プロジェクト成功のために絶対にやってはいけない5つのこと、詐欺と誤解されトラブルが発生した場合の対策、準備から実行、募集終了後までの予防策まで徹底解説します。
なぜクラウドファンディングが詐欺扱いされるのか
詐欺扱いされる根本的な理由は、実行者側の誤解を招く対応と認識不足に原因があります。
なぜ、クラウドファンディングが詐欺と誤解を受けるのか。その理由とクラウドファンディングの根本的な本質を解説します。
詐欺扱いされるほとんどの原因はリターン不履行にある
購入型クラウドファンディングで詐欺扱いされないためには、リターンの確実な履行と信用の維持が重要です。
リターンの不履行や内容の相違は、支援者の信頼を裏切り、詐欺の印象を与える主な原因となります。
詐欺扱いされないために実行者がやるべき注意点は、4つあります。
- 支援者と約束したリターンを迅速に提供する
- 目的の実施を確実に行う
- All-in方式の場合、目標金額を最低限必要な金額に設定する
- 支援金額が目標に達しない場合の対策を事前に検討する
クラウドファンディングの成功には、支援者との信頼関係の構築が不可欠です。支援者との約束を守り、透明性の高い運営を心がけることで、詐欺扱いされないだけでなく、プロジェクト自体への信頼も高めることができます。これにより、目標額達成という成功と支援者からの継続的な信頼の両方を手に入れることが出来ます。
クラウドファンディングは信用取引だと知らないのも一因である
クラウドファンディングの本質は、実行者の信用をお金に換える信用取引です。
これを知らずにプロジェクトを行うと、実行者の誤った対応から詐欺だと誤解されてしまう状況を生み出してしまう可能性があります。
クラウドファンディングがまだ広く認知されていない頃から、絵本作家でお笑い芸人の西野亮廣さんは、「クラウドファンディングは信用を換金する装置」であると表現しています。
これは、支援者との信頼関係が資金調達においていかに重要であるかを示している言葉です。支援者からプロジェクト実行者への信頼度が高ければ高いほど、資金調達しやすくなります。
また、クラウドファンディングの成功には、支援者から信頼されるだけでなく支援者からの強い共感も欠かせません。
「クラウドファンディングは信用を換金する」という言葉から、クラウドファンディングは「信頼と共感」から成り立つという構図が見えてきます。
クラウドファンディングを成功させるには、支援者との強い信頼関係を築き、共感を得られるプロジェクト目的を伝え続けることで、資金調達の可能性が高まります。
クラウドファンディングが信用取引であることを理解し、適切に活用することが、クラウドファンディングが詐欺扱いされないための重要な要素です。
西野さんの発言に関する考察記事も併せてご確認ください。
【クラウドファンディング界隈を取り巻く様々なリテラシー】
クラウドファンディングで起きた詐欺事例を分析
過去に、クラウドファンディングで起きた詐欺事件について、何故事件になってしまったかを分析していきます。
知らないうちに、詐欺まがいな募集内容になっていないか、チェックする材料として、ご確認ください。
リターンが届かない&別物が届いた詐欺事例
クラウドファンディングでの詐欺事例の代表的な原因の一つは、リターン商品が届かなかったことや説明と異なる商品が届いたという、約束違反行為です。
約束違反行為は支援者の信頼を裏切り、法的問題に発展する可能性があります。
アメリカでの限定トランプ作成プロジェクト事例
クラウドファンディングで史上初の裁判所による払い戻しを命じられた、Altius Management 社の事例です。
このプロジェクトは、2012年にアメリカの大手プラットフォーム Kickstarter で実行されました。プロジェクトの目的は、限定デザインのトランプ制作で目標1万5000ドル(約180万円)を大幅に超えた2万5000ドル(約300万円)の支援を集めました。
Kickstarter【 Asylum Playing Card by Altius Management 】
その後、2012年12月の期日を過ぎても商品未発送のまま、会社との音信不通状態が続いたため、裁判所がの払い戻しを命令、罰金含め約600万円の支払いを要求しています。
引用記事【米ワシントン州、約束した製品を資金提供者に渡さなかったKickstarterプロジェクトを提訴】
日本の夏用絹マスク事例
日本では、夏用マスクのプロジェクトで起きたリターンでのトラブル事例があります。
このプロジェクトでは2020年の夏に「アイスシルク」という清涼感ある素材でマスクを制作する目的で実行され、5000万円以上の支援を集めました。
しかし、リターン品として届いたマスクは、プロジェクトページの記載と異なる産地、素材で生産されており、国民消費センターへ苦情が多数寄せられました。
引用記事【「絹マスク生産、提供」でCF、届いたのは化繊輸入品】
クラウドファンディングの信頼性を維持するには、実行者の誠実さと活動の透明性が不可欠です。支援者との約束を守り、適切な情報開示と活動報告を随時行うことで、詐欺扱いされる誤解を防ぎ、健全なクラウドファンディングプロジェクト運営を行うことができます。
資金が流用&架空プロジェクトの詐欺事例
クラウドファンディングで起きた詐欺事例の主な原因の2つ目は、資金を目的以外に使用することや架空プロジェクトの募集という、虚偽行為です。
虚偽行為は支援者の善意を利用し、資金を不正に獲得したという点から、法的・倫理的問題になります。
和歌山県での動物愛護目的ふるさと納税金流用事例
2018年に和歌山県で動物愛護のために募集されたふるさと納税制度での資金流用が発覚。不妊去勢手術費用とし集まった約2,790万円の寄付金の一部が、別の目的で資金流用されていたのです。その後、2019年度に実施された不妊去勢手術も8件だったことも判明しました。
引用記事【和歌山市のクラウドファンディングを混乱、粗雑な予算管理が浮き彫りに】
アメリカでのホームレス支援架空プロジェクト事例
2018年にアメリカでホームレス男性のために支援プロジェクトを実施した人物が詐欺による窃盗罪と共謀罪で起訴されました。
事件の発覚は、支援対象とされた男性からの訴えによるもの。集まった支援金の大半が実行者によって流用されたという訴えに対し、捜査が進むにつれ、支援対象だった男性も共謀罪として起訴され、プロジェクトを掲載したプラットフォーム GoFundMe からは支援者へ返金が行われました。
クラウドファンディングを健全に運営するには、厳格な審査システムと透明性の高い資金管理が必要です。プラットフォームの役割は第三者としてプロジェクトを審査し、実行者が実在しているかという部分もチェックしています。支援者も、プロジェクトの内容などに疑問点があれば、プラットフォームへ報告することも大切です。
融資型クラウドファンディングプラットフォームの詐欺事例
融資型クラウドファンディングにおける詐欺事例の主な原因は、募集と異なる資金運用による融資の貸し倒れです。
不適切な資金運用は投資家の信頼を裏切り、大規模な金融被害を引き起こす可能性があります。
みんなのクレジット事件
国内で初めて融資型クラウドファンディングのプラットフォームが行政処分された事例です。
プラットフォーム「みんなのクレジット」は集めた約40億円の資金を親会社や関連会社への融資に使用、約31億円の融資が焦げ付き、2017年に金融庁と東京都から二度の行政処分を受けました。
その後、裁判により投資家への返金が命じられましたが、債権回収がほとんどできなかったため、投資額の3%ほどしか返金されなかったと報じられています。
融資型クラウドファンディングの健全性を保つには、厳格な規制と監督、透明性の高い資金運用が不可欠です。投資家も、プラットフォームの信頼性や資金運用方針を慎重に確認し、リスクを十分に理解した上で参加することが重要です。
クラウドファンディング詐欺と誤解されたときに絶対実行すべき2つのこと
クラウドファンディングが詐欺扱いを受けた際の対応策は、原因の特定と早期の専門家介入です。トラブルは主に実行者側のミスと、支援者とのコミュニケーション不足から生じるため、適切な対応が不可欠です。
- 実行者のミス:準備不足や不十分な告知
- コミュニケーションの問題:対応の誤りによる事実の誤認
トラブル発生時に適切な対応をすることで、詐欺疑惑を払拭し、プロジェクトの信頼回復につなげることができます。また、事前の十分な準備とコミュニケーション強化により、トラブルの予防も可能です。
プラットフォームや専門家に相談する
クラウドファンディングのトラブル対応には、プラットフォームの担当者が最も頼れる存在です。プラットフォームにはさまざまな過去事例があり、経験豊富な担当者が適切な対応策を考えて、サポートできるからです。
- プラットフォームのトラブル対応担当者に相談
- SNS 上でのトラブルが起きた時は、SNS 運営会社や弁護士にも相談
プロジェクト実行中にトラブルが起きた時は、速やかにプラットフォーム担当者に相談しましょう。SNSでのコメントなども同様です。状況に応じて専門家の助言を求めることで、効果的な問題解決が可能となります。
誠意をもって冷静かつ丁寧に対応する
トラブルの拡大を防ぐには、誠実な対応と明確なコミュニケーションが不可欠です。その場しのぎで誤魔化すことは、支援者の心証を損ない、事態を悪化させたり、実行者の信頼を失う原因となります。
万が一、プロジェクト実行中に支援者とのトラブルが起きそうになった場合、すぐに次の対応を行いましょう。
- 実行者側のミスは指摘を受けた時点で、素直に謝罪
- 相手の誤解に対しては、相手の視点で納得がいくよう、丁寧に説明
- 自分では対応困難な場合は、すぐプラットフォーム運営会社に相談
トラブルが起きた場合、まず冷静に事実を整理し、誠実に対応することが重要です。実行者だけで解決しようとせず、必要に応じてプラットフォームのサポートなど専門家の助言を求めることで、支援者の納得を得られるまで丁寧に対応することができます。これにより、支援者からの信頼回復と問題解決につながります。
やってはいけないクラウドファンディング5つの禁止事項
クラウドファンディングを実行して詐欺扱いされないために、絶対にやってはいけない5つの禁止事項について解説します。
詐欺扱いを受ける理由は、やるべきことをせず、やってはいけないことをしてしまうからです。
実行者必見のクラウドファンディング成功の裏鉄則、詳しく解説していきます。
その1 プロジェクトを理由なく中止する
クラウドファンディングで最もやってはいけないことは、理由なくプロジェクトを中止することです。急なプロジェクトの無断中止は支援者の信用と共感を裏切り、実行者自身の信頼を失うことになります。
支援成立後、やむを得ない事情で、プロジェクトを中止、または延期せざるを得ない場合は、事情説明と返金対応を実施します。何故中止を決定したか、きちんと説明を行い、速やかに支援者へ返金をしましょう。
プロジェクトを行う前に、目的の実現についてしっかりと検討し、支援者との信頼関係を最優先に考えることが重要です。やむを得ない中止の際は、迅速かつ誠実な説明と早急な返金対応を行います。これにより、実行者への信頼を失うことなく、改めてプロジェクトを実行する際に支援をお願いしやすい関係性を保つことができます。
その2 リターンの不履行や内容が変更する
クラウドファンディングで二番目にやってはいけないことは、リターンの不履行や内容変更です。
リターンは支援者との約束であり、その不履行は信頼関係を損なう重大な問題です。
万が一、リターンの実施について変更が起きた場合は、必ず説明をしましょう。
- リターンの履行時期が遅れる場合は、都度、該当する支援者へ説明
- リターン内容が変更する場合は、該当リターンを支援した全員へ状況説明
リターンの確実な履行を最優先し、事情により変更や遅延が避けられない場合は、必ず支援者へ迅速かつ誠実な説明を行いましょう。支援者との透明性の高いコミュニケーションを維持することで、信頼関係を守ることにつながります。予期せぬ事態が起きても柔軟に対応することができる対応策の準備も重要です。
その3 支援金の使い道を変更する
クラウドファンディングでやってはいけないことには、支援金の使い道を変更することも含まれます。
支援金の使い道は支援者との契約に等しく、別の目的に支援金を使うことは契約違反となります。支援額と支援者の人数は、プロジェクトを実行する目的と資金の使い道への共感の結果です。使い道を変更することは支援者からの共感への裏切り行為となり、信頼を失いかねません。
支援金は当初の計画通りに活用することを厳守し、変更が避けられない場合は支援者への十分な説明と同意を得ることが必要です。明朗な資金管理とコミュニケーションを行い、プロジェクトと実行者への信頼を維持しましょう。
その4 知的財産権を侵害する
クラウドファンディングで見落としがちな禁止事項は、他人の知的財産権を侵害してしまうことです。特に、人物の画像や動画などの無断使用は、肖像権や著作権などの法的問題に発展する可能性があり、実行者の社会的信用を失う可能性もあります。
プロジェクトの告知ページなどで、気をつけなければならない点は以下の部分です。
- リターン品の著作権
- 協力者の肖像権
- プロジェクトページに使用した画像、図、イラスト
プロジェクトの告知ページや SNS 上で使う画像などのデザイン素材は、自作または正式に許可を得た素材のみを使用し、すべてのデザイン素材について知的財産権を確認することが重要です。プロジェクトの告知ページの審査段階でも、プラットフォーム側から指摘が入る場合もあります。
知的財産権を理解した上でプロジェクトの告知を行うことで、法的リスクを回避し、プロジェクトを健全に実行できます。
その5 必要以上に支援を強要する
クラウドファンディングでやってはいけないこととして忘れてはならないことは、支援への協力を強要していると受け取られるような公での発言です。SNS 上のコメントなどで、支援への強要と解釈される発言は、実行者への信用やイメージを損ね、プロジェクト自体を詐欺扱いされてしまう可能性があります。
特に、気を付けるべき発言としては、不特定多数に閲覧される SNS 上でのやりとりです。
- 身内では許される表現でも、第三者から見た場合に不快だったり、相手への強要と受け取られる可能性
- SNS での拡散により、不特定多数に誤解を与えるリスク
支援はあくまで任意であり、善意や好意に基づくものだという認識を常に持ち、プロジェクトの告知においても、なるべく丁寧に協力をお願いすることが重要です。プロジェクトの準備段階から、発言や発信には細心の注意を払い、変な誤解を招かないよう気を付けましょう。
告知や SNS 上での発言内容から、プロジェクトへの共感や実行者への好感を持ってもらえれば、自然な形で支援を集めることができます。
【準備編】クラウドファンディングを詐欺扱いされない予防策
クラウドファンディングのプロジェクトを詐欺扱いされないよう、プロジェクトの準備段階からできるトラブル対策について解説します。
クラウドファンディングでの詐欺扱いなどのトラブルは、未然に防ぐことが出来ます。準備万端でクラウドファンディングを実行すれば、目標額達成も夢ではないので、しっかりと理解しておいてください。
クラウドファンディングの仕組みと本質を理解する
クラウドファンディングの成功と詐欺扱いされないためには、クラウドファンディングの仕組みと本質の理解が絶対条件です。クラウドファンディングを行う目的が曖昧だと、共感を得られないばかりか、詐欺と誤解される可能性が大きいです。
「なんとなくクラウドファンディングしたかった」などという曖昧な目的設定では、準備や対応もおろそかになってしまい、詐欺扱いされたり、不信感を招き支援には繋がりません。
プロジェクトの成功には、クラウドファンディングを行う明確な目的を設定し、支援者に分かりやすく伝えることが重要です。目的の明確さが伝わることで、共感と信頼を得やすくなり、詐欺扱いされることなくプロジェクトの成功確率を高めることができます。
実行するプロジェクトの内容を他者目線でチェックする
クラウドファンディングを詐欺扱いされないためは、事前にプロジェクト内容を他者目線で客観的にチェックすることです。なぜなら、クラウドファンディングは大勢からの信用と共感を基に成り立つため、独りよがりではない客観的な評価が支援に直結するからです。
クラウドファンディングを企画する段階で、友人知人にプロジェクトについて説明をし、具体的な感想を聞くことや、計画について意見を求めることが重要です。
「これならいけるはず!」といった自分一人の勝手な思い込みやその場の勢いだけでの準備は避けましょう。
プロジェクトの準備段階で、第三者の意見を積極的に取り入れ、プロジェクト実行への他者目線を持つことが重要です。これにより、より支援者の共感を得やすくなり、プロジェクトの成功確率を高めることができます。
資金の使い道を事前に細かく決めて公表する
クラウドファンディングを詐欺扱いされないためにも、プロジェクトの細かい予算組みは重要です。目的を実現するための適切な予算計画は、プロジェクトの具体的な活動内容から立てることができます。資金の明確な使い道が支援者からの信頼性を高める材料となり、支援が充分に集まらなかった場合でも活動の見通しを立てられます。
必要な資金を決める予算計画は、以下の項目ごとにチェックをしていきましょう。
- 目的実行に必要な金額を最小限で試算する
- リターンの原価や必要経費を把握し、予算枠を取る
- 目的実現に必要な最低金額とプロジェクト実行の必要経費を算出し、目標金額を設定
- 目標金額が集まらなかった場合の対応策を事前に決める
プロジェクト実行には、細かく綿密な予算計画を立て、必要最小限の目標金額を設定することが重要です。同時に、予算の過不足に備えた柔軟な対応策も準備しましょう。
どんぶり勘定を避け、透明性の高い資金計画を立てることで、プロジェクトの成功確率を高められます。支援者の信頼を得て、詐欺扱いされずに健全なクラウドファンディングの実行が可能となります。
リターンの実施スケジュールを具体的に決める
クラウドファンディング成功の鍵は、支援者へのリターンとその実施スケジュールを事前に綿密な計画を立てることです。適切なリターン計画は支援者との信頼関係に影響し、支援募集終了後のプロジェクト運営でスムーズなリターンの実施に役立ちます。寄付型の場合は活動報告のスケジュール予定を決めることが、継続的な支援にもつながります。
リターンの実施スケジュールを決める上で、重要なのは次の3つです。
- リターン品の製作日数や仕入れにかかる日数
- 運送手段の段取り
- リターン品の追加など予期せぬ変更への対応準備
リターン実施のスケジュールを事前に決め、実施計画を立てておくことで、支援者への明確な説明が可能となり、信頼性が向上します。実際の進行中に変更が生じても、事前の計画があれば柔軟な対応と説明がしやすくなります。これにより、支援者の理解と信頼を得やすくなり、プロジェクトの成功確率が高まります。
リターンに限らず、事前の実行計画は、クラウドファンディングの成功に絶対必須な要素です。
プロと一緒にプロジェクトの準備を行う
クラウドファンディング成功のために、専門家のサポートを活用することも重要な選択です。プラットフォーム側のサポートスタッフや、クラウドファンディング代行業者などの経験豊富な専門家から受けるアドバイスや支援は、実行者一人では抱えきれない作業量の軽減にもなります。
プロと一緒にクラウドファンディングを行うことでプロジェクトの質を高め、成功確率を上げることも可能です。
クラウドファンディングを行う際のプロに頼めることは、3つあります。
- 各プラットフォームが提供する有料のサポートサービス
- スバキリ商店のようなクラウドファンディング実行サポートサービス
- クラウドファンディング代行サービス
クラウドファンディングは一人で行うには、やや難易度が高い部分が多いです。プロジェクトを実行することに不安がある場合、専門家のサポートを積極的に活用しましょう。専門家にサポートを頼むことで、プロジェクトの計画立案から実行まで、効果的かつ専門的なアドバイスを得られ、成功への道筋を立てやすくなります。
適切な専門的サポートは、クラウドファンディングの成功に大きく貢献します。
【実行編】クラウドファンディングを詐欺扱いされない予防策
クラウドファンディングで詐欺扱いを受けないためには、プロジェクトの告知開始から支援募集終了までの実行期間中の適切なコミュニケーションが重要です。クラウドファンディングで起きるトラブルの大半は、支援者への説明不足や情報開示不足などのコミュニケーション面の問題から発生します。
実行編では、5つのポイントにわけて、プロジェクトの支援募集中に気を付けるべき注意点を解説します。
支援の募集期間中は特に、透明性の高い情報提供と積極的なコミュニケーションを心がけましょう。
実行者のプロフィールをある程度明らかに公開する
クラウドファンディング成功の鍵は、信頼できる実行者のプロフィールにもあります。クラウドファンディングでの支援は、8割が友人や知人からですが、友人知人からの告知拡散力も無視できません。
プロジェクトを実行している人がどんな人物なのか。活動団体が実在する団体であることを示すことで、プロジェクトの信用性が高まります。そのため、実行者の具体的なプロフィール公開が、支援者を増やし、誤解によるトラブルを防ぐためにも重要です。
無理のない実行スケジュールで支援募集を行う
クラウドファンディングを実行する上で、無理のないスケジュールを立てることが重要です。プロジェクトの成功は計画と準備で9割、決まります。事前の計画不足は小さなミスを大きなトラブルに発展させます。
プロフィール公開前の告知期間や、募集期間の確保も必要です。無理なくプロジェクトを実行するには、平均2か月の期間が必要です。
忙しさに余裕がなくなってしまい、雑な対応によるトラブルを防ぐためにも、余裕を持ったスケジュール設定が成功の鍵となります。
薬機法や景品表示法、知的財産権を理解してプロジェクト告知をする
クラウドファンディングでは、知的財産権や法律に関する項目が予想外のトラブルとなることがあります。リターンや告知ページにおいて、知的財産権や効果効能などの表現が、商品表示法や薬機法に抵触していないか注意が必要です。
これらの部分は、知的財産権や各法律に詳しくないと判断が難しいため、プラットフォームの審査でも指摘されることが多く、最悪の場合、公開許可が下りないこともあります。
プロジェクトの告知ページ作成段階では、画像や商標登録についてプラットフォームに問い合わせて確認したり、専門知識を持つライターやデザイナーに作成依頼したりすることも、重要です。
誤解を生む発信や行き過ぎた表現は控える
クラウドファンディングに限らず、大げさな表現や盛りすぎた表現は誤解を招き、トラブルの原因になります。クラウドファンディングを実行する場合では、プロジェクトの説明文やリターン品の説明文が商品表示法で誇大広告と認定されたり、SNS での過剰な告知や誤解を招く発言が炎上や詐欺扱いにつながることもあります。
プロジェクトへの興味関心を多くの人に持ってもらうために、注目を集めることは大切ですが、過度な表現は逆効果です。
実行者を信用して支援してもらうためには、わかりやすく、事実に基づいた告知活動が成功の鍵となります。
誰に対しても常に丁寧な応対をする
クラウドファンディングもコミュニケーションが重要です。支援者への対応姿勢が悪いとトラブルの原因になります。プロジェクトを実行する上で、たとえ支援者の8割が友人知人であっても、礼儀や丁寧な対応は必要です。対応の悪さや遅さは、誤解や不信感を招き、余計なトラブルへと発展する場合もあります。
他人との応対において、誤解が生じる多くのケースは、急ぐあまりに冷静さや説明を欠いた不十分な対応や不適切なタイミングでの連絡などが原因です。
常に丁寧で冷静な対応を心掛けることが、トラブル予防の重要な要素となります。
【アフターフォロー編】クラウドファンディングを詐欺扱いされない予防策
プロジェクトの成立後、目的達成までにやるべき、クラウドファンディングのプロジェクト成功に欠かせないトラブル対策2つについて解説します。
クラウドファンディングでは、支援が集まった後の対応が成功の鍵を握ります。プロジェクト成立後は、支援額の達成だけでなく、支援者との関係を継続的に深めることが非常に重要です。
トラブル対策として、まずは定期的な進捗報告を行い、支援者に安心感を与えること。次に、リターンや約束した内容の迅速かつ丁寧な履行が不可欠です。これにより信頼を維持し、今後のプロジェクトや活動にも好影響を与えます。
支援者との継続的なコミュニケーションと誠実な対応が、プロジェクト成功の決め手となります。
支援への感謝を明確に伝え、返礼をする
クラウドファンディングの支援に対する感謝が支援者に伝わることは、プロジェクト成功の重要な要素です。支援が集まり、資金調達が成功しても、それはプロジェクトの1ステージクリアに過ぎず、ゴールではありません。支援者に対する感謝の気持ちは、繰り返し丁寧に伝えることが必要です。
「支援して良かった!」「応援して良かった!」
支援者にそう思ってもらうことが、誤解やトラブルを防ぎ、プロジェクトを成功に導く後押しとなります。逆に、実行者からの感謝が伝わらないと支援者が判断すれば、当然、詐欺扱いされ SNS で炎上するリスクもあります。
プロジェクトを実行する上で、支援成立後の対応が、実行者への信用をさらに強め、次のステップへの信頼につながります。
プロジェクトの目的を達成するまで活動の報告をする
クラウドファンディングのゴールは、集まった資金で目的を実現し、その成果を支援者に報告することです。資金の使い道や具体的な活動報告を共有することで、支援者からの信頼が得られます。支援者が応援し続けてくれることで、トラブルを防ぐだけでなく、別の形での協力を得られたり、目的を達成する追い風になったりします。
リターンの実行や活動報告、情報共有はクラウドファンディングの最も重要な要素です。これにより、成功した実行者が増え、クラウドファンディングという活動全体への信頼も高まります。
クラウドファンディングという活動自体の信頼が広がれば、詐欺目的の実行者も減少し、クラウドファンディング業界全体の健全な成長につながります。
まとめ クラウドファンディングでの詐欺扱いは原因と対策を理解すれば未然に防げる
クラウドファンディングでの詐欺扱いは本質と対策を理解すれば未然に防げます。
詐欺は、相手をだますこと。だましたり、嘘をついたと誤解されないためには、クラウドファンディングの本質を良く知ることがとても重要です。なぜなら、クラウドファンディング自体を知らない人も世の中には、まだまだ多いからです。詐欺だと誤解を受けないためにも、準備段階からトラブルになる原因を作らないことが肝心です。
クラウドファンディングは信用をお金と仲間に換える資金調達です。
- 実行者の信用をお金に換える
- 実行者の信用が人を集め、ファンや仲間という信頼関係を作る
プロジェクトを実行し目的を実現することは、支援者との約束を果たし、実行者の信用を強くすることにつながります。クラウドファンディングを実行することは、自分の信用を増やす成長体験でもあるのです。
クラウドファンディングでの詐欺扱いは本質と対策を理解すれば、回避できる想定内のリスクであると理解した上で、しっかりと準備をしてプロジェクトを実行しましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
クラウドファンディングのサポートはスバキリ商店へ
スバキリ商店では、累計1,200件以上のプロジェクトプロデュース実績があります。
プロジェクト実行には、注意すべき点がいくつかあります。
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