クラウドファンディングって、どういうこと?何ができるの?
クラウドファンディングの意味や活用方法、具体的な事例まで基本的な事を解説します。よくある質問にもQ&A形式でお答えしてます。
クラウドファンディングの意味に悩んだら、この記事をぜひ最後まで読んでください。
クラウドファンディングが意味することとは
クラウドファンディングが意味することは、実行者と支援者で大きく違います。個人や企業でも、クラウドファンディングが持つ意味合いは変わってきます。
クラウドファンディングは何か?という部分について、語源や定義、仕組みや注目される理由などを掘り下げていきましょう。
クラウドファンディングの語源と定義
クラウドファンディングは、英語の群衆(crowd)と資金調達(Funding)を組み合わせた造語です。ざっくりと訳せば、『大勢の人たちからの資金調達』となります。
語源となる、crowd が持つ「群衆」や「多数の人」という意味の通り、クラウドファンディングは「大勢の人から少額づつの支援を集める活動」という定義を持ちます。
クラウドファンディングの仕組み
クラウドファンディングは、実行者が持つアイディアや運営するプロジェクトに賛同する多くに人たちから、インターネットを介して資金を集める仕組みです。
実行者は、プラットフォームと呼ばれるインターネット上のシステムサービスを利用して、プロジェクトページを掲載し、実行者の目的に共感し応援してくれる人から支援を集めます。
支援をする見返りとして、リターンと呼ばれる物品サービスが用意される場合があります。
クラウドファンディングが注目される理由
クラウドファンディングがここ数年、注目されるのには理由があります。それは、インターネットの普及による情報共有が手軽になったからです。SNSを活用し、個人でも企業レベルの活動をする人が増えることにより、クラウドファンディングを活用する事例が増え、クラウドファンディングの認知度が高くなったことや、2011年の東日本大震災以降、災害支援の手段としてクラウドファンディングが活用されるようになったという2つの背景があります。
クラウドファンディングの基礎知識
クラウドファンディングの基礎知識として、クラウドファンディングの歴史や種類について解説していきます。
クラウドファンディングの歴史
クラウドファンディングの原型となる事例として、よく知られているのが、アメリカ合衆国のニューヨーク州マンハッタン島に建つ自由の女神像の建設費用です。また、18世紀のイギリスで、詩人アレクサンダー・ホープが翻訳費用を募った事例がクラウドファンディングの起源ともされています。
2000年代に入り、インターネット技術の発展により、Kickstarter や Indigogo などのプラットフォーム運営会社が設立され、日本でも2012年以降、CAMPFIRE や ReadyFor などの国内プラットフォームの運営が始まりました。
その後、2015年からFin-Techと呼ばれる、インターネット上での金融サービスが法的に推進されるようになり、クラウドファンディングは金融取引の性質も強く持つようになりました。
クラウドファンディングの種類
クラウドファンディングは大きく3つの種類に分けられます。一般的に「クラウドファンディング=購入型」を意味します。
- 購入型 物品サービスをリターンに用意する場合が多い
- 寄付型 リターンは原則なし。お礼と活動報告で返礼を行う
- 投資型 現金や金融商品をリターンとする。企業や法人向けが多い。
寄付型クラウドファンディング、投資型クラウドファンディングについては、それぞれに記事としてまとめていますので、詳しく知りたい人は、以下よりご確認ください。
クラウドファンディングのメリット・デメリットとは
クラウドファンディングには、メリットもデメリットも両方あります。また、実行する側のメリットデメリット、支援をする側のメリットデメリットもあります。
ここでは、クラウドファンディングを実行する場合のメリットデメリットについて、解説します。
クラウドファンディングのメリットは誰でも挑戦できる柔軟性
クラウドファンディングを実行する一番のメリットは、誰でもプロジェクトを実行することが出来る柔軟性がある資金調達手段だということです。
多くの場合、資金を調達する上では、年収などの社会的保証が必要です。クラウドファンディングを実行する際には、本人確認書類は必要ですが、学生や主婦など収入が安定していない人でも、クラウドファンディングで資金調達をすることが出来ます。
その他にも、実行者支援者共に、多くのメリットがあります。詳しくは、メリットに関する記事をご参考ください。
クラウドファンディングのデメリットは失敗するリスク
メリットがあれば、デメリットもあるのが、世の常です。クラウドファンディングを実行する上で、最大のデメリットは、資金調達に失敗するリスクがあるということです。
クラウドファンディングに限らず、何かに挑戦する時にリスクゼロで成功率100%ということはほぼありません。失敗するリスクがあるからこそ、充分な計画や具体的な目標設定がクラウドファンディングには重要なのです。
先回りしてリスクヘッジを考えることで、より現実的なプロジェクト内容を練り上げていくことが出来ます。
デメリットについても、記事にまとめていますので、詳しくはこちらをご参考ください。
クラウドファンディングの活用事例集 3選
クラウドファンディングを活用した事例には、どんなものがあるか?個人が趣味で始めた特許取得したスピーカー、お寺が実行した観音像制作プロジェクト、そして、国内最高額達成した公的施設が実行したプロジェクトの3つを紹介します。
個人が趣味の分野で特許取得した木製スピーカーのプロジェクト
スバキリ商店でプロデュースした事例から、個人が趣味で制作したスピーカーをさらに進化させ特許取得したプロジェクト事例を紹介します。
実は、このスピーカープロジェクトには、初号機があります。
プロジェクト実行者は、なんとイタリアンのシェフ!趣味が高じて、自分の満足いく音を再現できる手作りスピーカーを制作し、特許まで取得されています。もちろん、プロジェクトは2回とも多くの支援が集まり、スピーカーを愛する人たちに喜ばれています。
趣味を突き詰めて、多くの人に喜ばれる活動を実現する。これは、クラウドファンディングだからこそできること。個人でも挑戦できるハードルの低さが、大きなプロジェクト実現に役立っている一例です。
お寺が実行した観音像プロジェクト
クラウドファンディングの原型は、日本の歴史に当てはめると、神社仏閣の建立や再建などの寺社寄進と同じだと考えられます。お寺や神社に行くと見かける、会社名や個人名の掘られた石柱や木札。それらは、寄進をしたという証拠であり、クラウドファンディングのリターンによくみかけるスポンサー権と同じです。
このプロジェクトでは、100年先に支援者の名前を観音像の台座へ刻むというリターンを中心に実行されました。
10万円と1万円、それぞれに支援者が集まった結果、目標額を大きく上回る200万円以上の支援が集まり、無事、観音像が完成しています。
営利活動が行いにくい団体であっても、クラウドファンディングを活用することで、施設の改装や修復などの資金や運営費を支援してもらうことが出来ます。
公的施設が実行した国内最高支援額達成プロジェクト
クラウドファンディングを活用した事例で、国内最高支援額を集めた公的施設が実行したプロジェクトがあります。東京都上野公園内にある、国立科学博物館のクラウドファンディング事例です。
クラウドファンディングは、不特定多数の人から支援を集める仕組みです。国立の施設という知名度と、来館したことがある過去の利用者数という潜在支援者が、どうすれば支援という行動を起こすのか。そのヒントが国立科学博物館のクラウドファンディング事例には残されています。
研究施設や文化施設の維持活動にも、クラウドファンディングは大いに役立つのです。特に、公的施設や地域福祉などの分野では、もっとクラウドファンディングを活用できる事例があると考えられます。
スバキリ商店では、個人から団体、社会貢献や地域活性活動まで、ありとあらゆる事例を累計1300件近くサポートしております。
多くの事例の中から、ジャンルごとに事例を紹介した記事もございますので、そちらもご参考ください。
クラウドファンディングに関するよくある質問Q&A
クラウドファンディングに興味がある人が持つ、よくある質問3つについてQ&Aで解説します。
クラウドファンディングの成功に必要なもの、クラウドファンディングの費用、学生のクラウドファンディング活用
Q:クラウドファンディングを成功させるためには何が必要ですか?
クラウドファンディングってどうすれば成功できるんだろう?みんなちゃんと支援集まるの?
クラウドファンディングに成功するために、一番必要なのはコミュニケーション力です。なぜなら、「クラウドファンディングに挑戦するので、応援してください」と伝え続け、周りの人を巻き込む必要があるからです。
クラウドファンディングに成功するために必要なカギとなる要素は、コミュニケーション力以外にも4つあります。この4つの要素が上手くかみ合い、支援者へしっかり伝えるためには、コミュニケーション力が必要なのです。
- 明確な目標設定
- 共感するストーリー性
- 魅力的なリターン設定
- 効果的な告知活動
クラウドファンディングで成功するために必要なやり方を12段階に細かく分けて解説した記事もありますので。詳しくはそちらもご参考ください。
Q:クラウドファンディングを実行するには費用がかかりますか?
クラウドファンディングに挑戦するのって、お高いんじゃないの?いくらかかるの?
A:クラウドファンディングを実行する際、プロジェクトを公開することに関しては、基本無料です。しかし、プラットフォームを利用するなど、支援募集が終了した後、以下の費用が発生することが考えられます。
- プラットフォーム掲載手数料
- リターン実施の費用
その他にも、プロジェクトページを作成するためにデザインやライティングを依頼すれば、外注製作費が発生意志ます。
手数料については、プラットフォームごとにルールが違います。主要なプラットフォームごとの手数料とサービス内容を紹介した記事がありますので、そちらもご確認ください。
Q:学生でもクラウドファンディングに挑戦できる?
A:クラウドファンディングは、学生でも無職でも挑戦できます。ただし、18歳未満の場合、保護者の同意が必要となります。
詳しくは、各プラットフォームへ問い合わせてみてください。
まとめ クラウドファンディングは支援する文化を意味する仕組みである
クラウドファンディングには、支援する文化という意味があります。なぜなら、クラウドファンディングには挑戦と応援の両方が必要となる仕組みだからです。
実行者は、目的達成のためにクラウドファンディングに挑戦し、支援者はクラウドファンディングを通じて誰かの活動を応援します。どちらが欠けても、クラウドファンディングは成り立ちません。
つまり、クラウドファンディングは「支援する文化」を意味する仕組みだと言えます。その結果、実行者は、資金調達すると同時に、活動を応援してくれる支援者との関係性を手に入れることもできるのです。
昔から、歴史的な建造物を建てたり、大きな目的を実行するときには、巨額の資金を有力者から提供を受けるだけでなく、募金や寄付という形で不徳的多数の人からも資金援助がありました。
人間は、誰かを応援したいという欲を持つ生き物です。挑戦する勇気を持つ人をみんなで応援する。そんな文化が、クラウドファンディングがここまで広く認知される根底にはあります。
クラウドファンディングを活用して、何か挑戦する。それは、インターネット社会での「支援する文化」や「応援する文化」を育て、多様性を大切にする社会へと成長する上で重要な意味を持つ行動になるでしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
挑戦する文化をスバキリ商店は応援します
スバキリ商店は、2021年の事業法人化以来、毎日1件ペースで累計1300件ものクラウドファンディングに挑戦する人を応援してきました。
クラウドファンディングに成功するために必要な経験や知識の豊富さだけでなく、「支援する文化」そのものをスバキリ商店のスタッフ、通称スバキリ一味は熟知しています。
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