クラウドファンディングとは、簡単にまとめると
「人とお金を一度に集める資金調達手段」です。
なぜ「人とお金を一度に集めること」ができるか?
その秘密について、クラウドファンディングの仕組みやメリットデメリット、歴史から認知度まで、図解を入れて簡単に解説します。
よくある質問へのQ&Aもお見逃しなく!
クラウドファンディングとは何か?基本的な情報を簡単に解説
クラウドファンディングは、インターネットを通じて不特定多数の人々から少額ずつ資金を調達できる仕組みのことです。
語源は「群衆(Crowd/クラウド)」と「資金調達(Funding/ファンディング)」を組み合わせた言葉。主に、新しいプロジェクトや事業の立ち上げるときの資金調達手段として活用されています。
クラウドファンディングの特徴は、「手軽さと拡散性」にあります。
クラウドファンディングが広まった背景から、歴史、フィンテックとの関係、認知度などを順序だてて解説します。
クラウドファンディングとは資金調達と広報手段である
クラウドファンディングの本質は「人とお金を一度に集めること」です。
クラウドファンディングでは、2つの活動が一度に行えます
- 目的を実行するための資金調達活動(お金を集める)
- 自分の目標を宣伝告知する広報集客活動(人を集める)
クラウドファンディングを活用することは、応援してくれる人を集めながら資金調達ができるということ。
そして、クラウドファンディングは誰でも行うことが出来ます。
クラウドファンディングは、上手く活用すれば、誰でもお金と人を一度に両方集められる手段なのです。
クラウドファンディングの歴史
クラウドファンディングの歴史、発展の経緯、そして現在の市場状況について簡単に解説します。
クラウドファンディングの歴史は17世紀初頭に遡り、書籍の印刷費用を募るための寄付がその原型とされています。ニューヨークの象徴、リバティ島にある自由の女神像も、クラウドファンディングの原型で建てられた実例とも言われています。
日本では、神社仏閣などでよく見かける、鳥居や石垣などに寄付した人や団体の名前が彫ってある寺社寄進や共同出資などが、クラウドファンディングの原型と言うことが出来ます。
多くの人が(群衆=クラウド)が、お金を出し合って(ファンディング)大きな目的を実現する。
クラウドファンディングは、古くからある共同出資を、インターネットを活用することで、より不特定多数へと広げることが出来るという情報伝達技術の発展により、進化させた資金調達手段なのです。
クラウドファンディング市場は2000年代後半に登場。2010年代に入り、Kickstarter などの大手プラットフォームがアメリカやヨーロッパで始まり、日本では2012年ごろからプラットフォームが運営開始されました。2012年では国内市場規模71億円でしたが、2020年には1,842億円に成長。2021年度は前年比11%ほど減少しましたが、これはコロナ禍対策による一時的なもので、その後再び拡大傾向にあります。
2017年以降の法律改正によるフィンテック拡大により、投資型クラウドファンディングの市場成長率が毎年30%以上あり、今後もクラウドファンディングの市場規模は拡大するとみられています。
クラウドファンディングとフィンテック
クラウドファンディングはフィンテックで出来る全てのことを兼ね備えた仕組みの代表例です。
フィンテックとはなにか
フィンテックとはFinance(金融)とTechnology(技術)という2つの単語を組み合わせた造語です。
フィンテックは、銀行や証券、保険などの金融分野に、IT技術を組み合わせることで生まれた新しいサービスや事業領域などを指します。
フィンテックを活用したサービスは大きく4つの形態に分類できます。
フィンテックの4大サービスとは
フィンテックは、以下の4つのサービスに分類できます。
- お金を管理する(クラウド上での会計サービスや家計簿アプリなど)
- お金を払う・受け取る(電子決済サービスや、ネット銀行、WEB上での決済サービス)
- お金を調達する(クラウドファンディングやソーシャルレンディング)
- お金を運用する(AIによるソーシャルトレード、AIによる資産運用の自動化)
普段、お金を払う時に何気なく利用している電子決済やネットバンキングなども、すべてフィンテックのサービスなのです。
クラウドファンディングの認知度
現在の日本でのクラウドファンディングの認知度について解説します。
クラウドファンディングの認知度は世代によって大きく異なります。
全ての世代で「知っているが、関心はない」が全体の40%を占めています。「知らない」と回答したのは10代で最も多く、40代以上では「利用したことはないが、関心がある」人が全体の1/3程度いる状況です。
20~30代では「利用したことがある」が他の世代よりやや多い傾向にあります。
全体的には、クラウドファンディングを知っている人は全体的に増えたが、関心度はまだまだ高くないと言えます。
「クラウドファンディングは自分と無関係」と考えている人が世の中の半数近くいるということは、プロジェクトを実行する上で、重要な意味を持っています。
「どうやって自分事にしてもらうか」が支援につなげる上で大事なポイントになるからです。
最近では、クラウドファンディングをサポートする代行事業者やコンサルタント業も増えています。
スバキリ商店は、2021年からクラウドファンディングプロデュース業を運営しており、延べ1,200件以上のプロデュース実績があります。
クラウドファンディングの仕組みとは
クラウドファンディングの仕組みと流れを図表を使って、わかりやすく解説します。
クラウドファンディングは実行者と支援者、そしてプラットフォーム運営会社によって成り立つ仕組みです。
実行者=目的を実行するために必要な資金を集めたい人(プロジェクトオーナー)
支援者=実行者の目的に共感して、支援を行う人(賛同者、応援サポーター、ファン)
プラットフォーム=実行者のプロジェクトと支援者を結ぶ窓口役(決済窓口、情報発信、トラブル対応)
クラウドファンディングで支援を集める流れについては以下で詳しく解説していきます。
クラウドファンディングの流れと具体的な動き
“クラウドファンディングを行う流れについて説明します。主なやるべきことは大きく4つの項目に分けて、リストアップできます。
①プロジェクト実行計画を立てる(プロジェクトの目的と必要金額、具体的な行動計画を明確にする)
②プロジェクトページの公開作業(募集ページの作成、リターンの設計をする)
③プロジェクトの告知&活動報告(準備段階から募集終了まで支援の募集と告知活動、現状報告を行う)
④御礼とリターンの履行(支援者へ御礼を伝え、リターン品の送付やサービスの実施を行う)
①から④の順番に、やるべきことさえ押さえていれば、目標金額を達成することが出来るのが、クラウドファンディングのシンプルな完全攻略法です。クラウドファンディングをする前に、全体の流れを理解した上で行動段階ごとにTO-DOリストを細かく作成しておくことを強くお勧めします。
2通りの支援金受け取り方法がある
クラウドファンディングで集まった支援金は、受け取り方が2通り選べます。
①All-in方式→集まった金額がすべて受け取れる
②All or nothing方式→目標金額達成した受け取れる
プラットフォームによって、独自の表現に変えている場合もありますが、基本はどちらかの方式です。プロジェクトを立ち上げる時に、どちらの方式にするか決めることになります。
継続的な支援が必要な場合は、月額支援型と呼ばれる形式で継続的に支援を募集することが出来るプラットフォームもあります。
クラウドファンディングの種類
クラウドファンディングの種類は大きく3タイプに分けられます。
ここでは購入型、寄付型、投資型の3タイプごとに特徴を解説します。
購入型クラウドファンディングとは
購入型クラウドファンディングとは、商品やサービスをリターンとして提供し支援を集める形式のクラウドファンディングです。
多くの人が持っているのが、クラウドファンディング=購入型というイメージです。
主なプラットフォームとしては、CAMPFIRE、MotionGallery、Makuakeなどが挙げられます。
プロジェクトの代表例としては、飲食店、出版、イベント開催、地域振興、芸術系、新商品開発などが多く実行されています。
購入型独自のメリットとしては、マーケティング要素があります。新商品や新サービスに対する市場のニーズウォンツが事前に分かること、新規顧客を開拓できるというメリットから、告知目的で少額の目標額からプロジェクトを実行するケースも増えています。
購入型ならではのデメリットは大きく2つあります。
①プロジェクトの目的やリターンの魅力が結果に直結すること
②アイディアの流出による、知的財産流用の可能性がでてくる
デメリットへの対策としては、以下のような点が挙げられます。
①強い共感が得られる目的であること&支援が見込める既存顧客や友人知人を意識したリターン設計
②特許や時系列での独自優位性を立証できる証拠を用意しておく
寄付型クラウドファンディングとは
寄付型クラウドファンディングはリターンなしのクラウドファンディングです。支援を寄付金として全額、プロジェクトの目的実行のために活用する形式です。
寄付型クラウドファンディングについてまとめた別記事もございますので、詳しくは以下の記事をご確認ください。
寄付型クラウドファンディングの特徴
寄付型クラウドファンディングの最も大きな特徴は、返礼品となる物品でのリターンを行わずに資金調達をする形式という点です。お礼の手紙や動画、活動報告などがリターンの代わりとして行われます。
その特徴から、災害時の緊急かつ持続的支援や社会問題解決プロジェクトの資金調達に活用されることで、ここ数年のうちに需要が広がり、寄付型専門のプラットフォームも増えてきました。
支援の集まり方は、100%善意または、プロジェクトを実行するプロジェクトオーナーへの好意や信頼などの日頃の関係性にかかっているため、プロジェクトの目的にとても強い共感や賛同を得ることが重要となります。
寄付型では、日ごろから「社会に貢献したい」「困っている人の力になりたい」などと考えている人たちからの支援が多く、御礼や進捗状況などの活動報告がリターンとして行われることで、「役に立てている」「喜んでもらえた」という支援者の感情面や精神的な充足感に対する影響が大きいのも特徴です。
寄付型プラットフォームでは、プラットフォーム運営者自体にも「社会を良くしたい」という利他精神や理念を持つ事業者が多く、プロジェクトの実行にかかる手数料は無料というプラットフォームが増えています。
主な寄付型クラウドファンディングのプラットフォームには、For GOOD、Ready For、CAMPFIREforsocialgood などがあります。
Ready For のように、寄付型と購入型の両方を実行できるプラットフォームもいくつかあります。団体や法人に限定された寄付型プラットフォームもあります。
寄付型でプロジェクトを実行するメリットとしては、支援金のほとんどを活動費に充てられることが挙げられます。
デメリットとしては、リターンが無い分、支援が集まりにくいことや実行者の社会的信用に影響することがあります。デメリットへの対策としては、日頃から社会問題に取り組んでいるなどの目的の裏付けになる活動状況やプロジェクトオーナーの信用が重要と言えます。
投資型クラウドファンディングとは
投資型クラウドファンディングとは、金融商品や報酬金をリターンとする形式のクラウドファンディングです。2017年以降、個人投資家へ向けた新しい投資手段として注目されています。
投資型クラウドファンディングについてまとめた別記事は以下をご確認ください。
投資型クラウドファンディングの特徴
投資型クラウドファンディングは主に、リターンの内容と投資条件で4つに分けることが出来ます。
- 不動産型 =物件や土地開発などに投資をする形式のクラウドファンディング
家賃収入(インカムゲイン)と物件の売却益(キャピタルゲイン)がリターン
- ファンド型=プラットフォームがファンドを募集して投資する形式のクラウドファンディング
配当金だけでなく返礼品が受け取れることが特徴
- 融資型 =投資した資金が企業への融資金となる形式のクラウドファンディング
投資額に基づいたリターン(報酬金)が自動的に投資家の口座に入金される
- 株式投資型=非上場企業の未公開株式に投資する形式のクラウドファンディング
上場した時の配当金や売買益、株主特典がリターンとなるが5年以上の長期運用ケースが大半
投資型独自のメリットとしては、資金調達したい企業では、銀行融資よりも巨額の資金調達が可能となる場合があること。投資家としては、自分が応援したい企業や事業へ投資という形で、直接支援できることが挙げられます。
投資型独自のデメリットとしては、プロジェクト運営に当たり金融商品法に関連する資格が必要なため、個人ではプロジェクトを実行することはかなり困難であること。専門知識が必要であり、事業の状況によっては金銭的損失をする場合もあることなどがあります。
クラウドファンディングの基本的なメリットデメリット
クラウドファンディングに関する基本的なメリットデメリットについて解説します。
詳しくは、別記事にてそれぞれ解説しておりますので、そちらも併せてご確認ください。
実行者のメリット「誰でも人とお金を一度に集められる」
クラウドファンディングを行うメリットは「誰でも人とお金を一度に集められる」こと。
クラウドファンディングで資金調達することは、他の一般的な資金調達手段と比較して、ハードルが低い点があります。その理由は以下の通りです。
- 目的がはっきりしていれば誰でも挑戦できる(保護者の許可があれば、18歳以下でも実行可能)
- 社会的保証がなくてもOK(収入が無い人、事情があり働けない人でも実行可能)
- 比較的短期間で資金調達が出来る(準備期間を含めて最短2か月以内に資金調達が可能)
スバキリ商店が、何故クラウドファンディングのプロデュース業を運営しているのか。それは、クラウドファンディングは資金面で挑戦する人の助けになるという理由があるからです。
どんな状況であっても、絶対に実現したい目的がある人がクラウドファンディングに挑戦することで、応援してくれる人と資金を集められる。それがクラウドファンディングを実行する最大のメリットです。
実行者のデメリット「失敗・準備の労力と手間・アイディア流出」
クラウドファンディングを行うデメリットは、3つあります。それは以下の通りです。
- 支援が集まらずプロジェクトが失敗する可能性がある
- 実行するまでにある程度の労力と知識、期間が必要
- 購入型の場合、独自のアイディアが流用される可能性がある
デメリットへの対策は、以下の3つです。
- 準備段階で、共感を得られる目的であるかどうかのチェックと友人知人への告知を行う
- プラットフォームの有料サポートサービスや経験者、プロのサポートサービスを利用する
- 知的財産権を主張できる、時系列証拠や開発記録を残しておく
クラウドファンディングを実行するデメリットは、やるべき準備をきちんと行えば軽減、または回避できるリスクです。デメリットで悩む前に、経験豊富なプラットフォームのサポートチームやスバキリ商店などの実績があるプロの力をぜひ活用してください。
支援者の基本的なメリットデメリット
クラウドファンディングを支援するメリットデメリットも簡単に解説致します。
支援をするメリット
クラウドファンディングを支援するメリットとしては、主に以下の3つが挙げられます。
- 少額でもプロジェクトを支援できる (最低500円から、投資型では1円からも可能)
- 支援をすることで特別感を味わえたり、見返りが期待できる
(寄付型では精神的な充足感や貢献欲、購入型ではリターン品やサービス、投資型では配当金など) - 相手の連絡先などを直接知らなくても支援できる
(個人から企業、法人から個人へもプラットフォームという第三者機関を介して支援が可能)
「応援したい」と思えるプロジェクトへ、誰でも気軽に支援することができ、決済を行ってくれるプラットフォームがあることが、支援をするメリットを生み出してるとも言えます。
支援をするデメリット
クラウドファンディングを支援した時に起きうるデメリットとしては以下の4つが考えられます。
- 支援したリターンが届かない
- 支援したリターン内容と違う
- 支援金が別の目的で使われる
- 個人情報の流出
個人情報やリターンに関するデメリットに関しては、プラットフォーム運営会社の方でも対策をしているので、何かトラブルが起きた場合は、直ぐにプラットフォームへ相談することが重要です。
支援者側のメリット、デメリットについて、別記事で詳しく解説してございますので、以下をご参考ください。
成功するクラウドファンディングに必要な4大要素
成功するクラウドファンディングに必要な4つの基本要素を解説します。
1.プロジェクト内容が明確であること
プロジェクトの目的とゴールを明確に設定し、何故クラウドファンディングを実行するかがきちんと伝わること。そのためにも、実行者が強い意志と目的意識をもっていることが重要となります。
2.プロジェクトのゴールへの強い共感ができること
クラウドファンディングを実行する目的に対して支援者が強く共感すること。強い共感と賛同を得られることが支援を集める上でとても重要になります。
なぜ、そのゴールを目指しているのか?プロジェクトのストーリーやビジョンを効果的に伝えるための動画や写真を用意したプロジェクトの告知ページをプラットフォーム上に作成すること、準備段階からSNSやブログを活用して友人知人を含め広い範囲へ発信することが重要となります。
3.支援することで特別感を味わえること
支援をすることに特別感やメリットを感じる特典(リターン品)があることは、支援をするかしないかを決める決定打となります。
商品などの目に見えるモノだけではなく、「クラウドファンディング支援者限定」などの特別扱いを受けられるサービスや御礼の伝え方一つでも、支援してくれた人へ特別感を伝える方法は沢山あります。
支援募集期間中から活動報告で支援者とのコミュニケーションをこまめに行い、プロジェクトの進捗状況を共有することで、当事者意識や身内感、連帯感を味わってもらうことも、支援をしたことへの精神的な充足感につながる重要なポイントです。
4.関係性が続けられること
プロジェクトの支援期間が終了しても、御礼と活動報告によって終了後も持続的な関係性が築けることが、成功するクラウドファンディングの着地点です。むしろ、募集終了からがプロジェクトの始まりとも言えます。
クラウドファンディングを通して、商品やサービスへのファンとしてリピーター化したり、新商品開発、新サービスへのフィードバックを通じて、お互いにメリットを得られるようなロングエンゲージメント(末永く続く関係)を始めるきっかけになることが、成功するクラウドファンディングの理想的ゴール像です。
特に購入型で新商品をクラウドファンディングプロジェクトで紹介したい場合、全体の20%のコアなファンが売り上げの80%を占めているという「パレードの法則」を知っておくと、クラウドファンディングを行う意味合いや重要度が変わってきます。
目標達成に欠かせないプラットフォーム選び4つのポイント
クラウドファンディングの成功は、プラットフォーム選びで決まる!プラットフォームを選ぶときの4つのポイントについて解説していきます。
目的に合ったプラットフォームを選ぶことは、プロジェクトの支援目標額達成に欠かせません。
プラットフォームの役割は、支援を集めやすくするお膳立てをしてくれる後方支援システムです。プロジェクト実行に必要な基本的なサービスは、どのプラットフォームもきちんと用意してくれています。
その上で、次の4つのポイントを比較して、自分の実行するプロジェクトにはどのプラットフォームがベストかを判断してください。
- 自分の目的とプラットフォームの特性が合っている(興味関心がある人へ告知が届きやすい)
- 事務作業などの効率化がみこめる(エネルギーの消耗防止)
- 知名度が高いプラットフォームは支援を集めやすい(知っているという安心感が信用につながる)
- トラブルや困った時に相談、対応の協力が望める(サポート体制と危機管理)
自分にとって、必要なサービスが受けられるプラットフォームかどうかが、クラウドファンディング成功のカギです。
1.プロジェクトに合ったプラットフォームであること
成功するプラットフォーム選びに最も重要なのは、プロジェクトの目的に合ったプラットフォームであること。
例えば、社会問題のプロジェクトが得意なプラットフォームで、美容やファッション系の新商品マーケティングのプロジェクトを行うのは、あまりお勧め出来ません。支援は集まるかもしれませんが、場違いな印象を受けて企業のネットリテラシーや営業方針など企業イメージを損なう可能性が大です。
自分の実行するプロジェクトとの相性を見るには、次の2点を確認しましょう。
- 自分の目的と似た過去のプロジェクト結果がある
・カテゴリー別に過去のプロジェクトを調べて、結果やリターン内容を確認する - 自分の目的とプラットフォームの得意分野が一致する
・災害支援や社会問題解決プロジェクトなら寄付型
・商品やサービス、イベントの実行などは購入型
プラットフォームの特徴を調べて、どのプラットフォームにどんな事例があるかを知っておくと、お手本となる過去プロジェクトが見つかります。プラットフォームを決める前に、自分の目的とプラットフォームの得意分野との相性が良いかしっかり下調べすることが必要となります。
各プラットフォームの手数料と特徴やサービス内容をまとめた記事もございますので、そちらも併せてご参考ください。
【ひと目でわかるプラットフォームの手数料33選!各プラットフォームを種類別にサービス内容も徹底比較!】
2.操作しやすいプラットフォームであること
プロジェクト成功に重要な要素として、プラットフォームの操作手順も重要です。基本の操作は、ほぼ似ていますが、プラットフォームごとに微妙な操作の違いもあります。操作がしやすいことに注目する重要な理由は、2つあります。
- プロジェクト準備にも支援をするにも、プラットフォームのID取得が必須
(プラットフォームを利用するときはパソコンやスマートフォンでの操作が必要) - 電子画面での入力が得意でも入力作業の手軽さは重要
(作業効率が良いとエネルギーを無駄に使わないので、精神的な疲労やストレス回避)
準備中の作業効率や支援者の使い勝手がよいかどうかも、プロジェクトの成功を左右する重要なポイントです。使い勝手を確かめるには、自分が支援者として他人のプロジェクトを支援してみることや、画面操作が苦手な友人と一緒に操作してみることをお勧めします。
3.認知度や影響力があるプラットフォームであること
プロジェクトの告知をする時に、プラットフォーム自体の影響力や認知度があるかどうかも、支援につながる重要なポイントです。なぜなら、人間は「知らない」ことに対するブレーキが強い生き物だからです。支援を期待できる相手にクラウドファンディングの支援経験があるかないかで、プラットフォームの認知度の重要性が変わってきます。
クラウドファンディング経験者=支援をすることへの抵抗感低い
クラウドファンディングで支援をした経験がある人は、相手を知らなくても、プロジェクト内容に共感できれば支援します。なぜなら、クラウドファンディングの仕組みやどういうものかを知っているので、クラウドファンディングに対する不信感や支援することへの抵抗感が低いからです。
クラウドファンディングを支援すると、必ず利用者アカウントを作成します。するとメールマガジンなどで、自分が興味あるジャンルのプロジェクトの通知なども頻繁に送られてくるようになります。偶然見かけたタイトルなどから「これ良いな」と思うプロジェクトであれば、プロジェクト実行者を直接知らなくても支援につながることもあります。
つまり、クラウドファンディング経験者からの支援には、プラットフォームの発信力や過去実績なども影響するのです。
クラウドファンディング未経験者=「知らない」ことへの抵抗感が支援のブレーキに
逆に、クラウドファンディングを知らない、支援をしたことのない人には、「知らない」「よくわからない」という部分でブレーキが作動します。「知らないこと」への抵抗感が支援のブレーキになってしまうのです。
クラウドファンディングを知らない、支援をしたことない人にも支援してもらうにはどうするか。それにはこんな方程式で解決が可能です。
支援=(実行者を知っている+聞いたことがあるプラットフォーム名)×実行者への信用
「どこかで聞いたことがある」や「有名である」という要素は、「知らない」ことへ対する抵抗感を少し弱めてくれます。あとは、実行者の熱意と日々の信用が支援への後押しになります。「クラウドファンディングは知っているけど、自分には関係ない」と考えている人ほど、実行者の信用とプラットフォームの知名度との掛け算が有効です。
「よくわからんけれども、お前が助けてくれっていうから支援する」と言ってもらえる信頼関係がいくつもあればクラウドファンディングを実行する上で最強ですが、プロジェクトを成功したい場合、支援を見込める人たちがクラウドファンディング未経験かどうかも重要なポイントとなります。
支援をお願いしたい人たちの中に、クラウドファンディングを知らない人が多い場合は「知らないこと」への抵抗感を下げてくれる認知度の高いプラットフォームを選ぶと、支援につながりやすくなります。
クラウドファンディングのよくある質問 Q&A
クラウドファンディングに関するよくある質問をQ&Aで解説していきます。
クラウドファンディングはどのように始めることができるのか?
クラウドファンディングってどうやって始めるんだろう?
クラウドファンディングは、何のためにプロジェクトを実行するかという明確な目的が決まれば、いつでも始められる仕組みです。
明確な目的が決まった上で、事前準備としてするべきことは主に3つ。
①目的が決まれば、過去に実行された類似プロジェクトを探して、分析研究する。
②目的に応じたプラットフォームを決めること。
③自分もクラウドファンディングで支援をしてみる。
各プラットフォームの無料相談窓口を利用すれば、プロジェクトを始める前の疑問も、実行に関する疑問も解消されますので、ぜひお気軽に問い合わせてみてください。
スバキリ商店でも無料質問フォームがあります。気になることがございましたら、ご遠慮なくどうぞ。
クラウドファンディングで見返りは絶対必要なのか?
クラウドファンディングしたら、何かお返しをしないとダメなのかな?
クラウドファンディングでの支援に対して、物品での見返りを用意する必要は特にありません。寄付型クラウドファンディングのように、リターンなしのクラウドファンディングもあります。ただし、リターンがないことで支援が集まりにくいというリスクがあります。
寄付型クラウドファンディングの場合は、物品での見返りは特にないとしても、支援に対する御礼や感謝を伝えることは決して忘れないようにしてください。
クラウドファンディングを個人で行った場合の成功事例はあるのか?
クラウドファンディングって、お店とか会社がするから成功するんじゃないの?
個人でも成功できるのかしら?
クラウドファンディングを個人で実行して、成功している例はいくつもあります。個人商店や個人事業主に限らず、一般人でもプロジェクトの目的にたくさんの共感が集まれば、目標達成できます。
スバキリ商店でプロデュースするプロジェクトの大半は、個人や個人事業主の実行者さんです。過去にスバキリ商店でプロデュースした個人が実行したプロジェクト成功事例を2つ紹介します。
福井県ご当地ヒーロー衣装作成プロジェクト
個人での成功プロジェクト実例1つ目は、ご当地ヒーローの衣装作成プロジェクトです。
福井県に恩返しをしたいとプロジェクトに挑戦したのは、福井県に救われた男、マサ越前さん。バナナジュースのお店をしながら、福井特撮プロジェクトのプロデュースを行っているフリーランスのタレントさんです。
ご出身は、愛知県。人生に身も心も疲れ果てたときに移住してきた福井県の魅力を、長年の夢である「ヒーローになりたい」という夢を通じて伝えたいということで、クラウドファンディングを実行されました。
とにかく実行者の熱意が活動報告の文面や画像から強く伝わってきます。特撮ヒーロー好きが喜ぶリターン設計も成功のポイントですが、個人でもここまでの活動をできるという一つの良い見本だと思います。
主婦の書道家が一念発起!海外渡航費支援プロジェクト
成功プロジェクト実例2つ目は、スバキリ一味が実際に実行した海外での書道パフォーマンス活動費支援プロジェクトです。
書道家とスバキリ商店の仕事を掛け持つ4人の子どもを育てている主婦。しかも、7月のロンドン滞在は、子どもたちの夏休み期間中。10日も家を留守にするためにクラウドファンディングやっていいのか?
彼女が自分で書いたプロジェクト内容説明は、プロジェクト実行者としての葛藤を正直に書き綴っています。その正直な思いが支援につながったと考えられます。
クラウドファンディングは、どこまで自分の本音を口に出せるか。ここも重要なポイントです。
ぜひこのプロジェクトページは、子育てと自分の仕事や活動との板挟みになっているすべての人に読んでいただきたいです。
ちなみに、蘭鳳さんは、スバキリ商店初期メンバーとしてプロジェクトのディレクター役を務めている、この道4年のプロジェクト運営のプロです。一人では不安だと感じている実行者への強い味方となってくれる存在です。
過去のプロジェクト実行者のインタビュー記事も参考にしてみてください。記事に出てくださった実行者さんのほとんどが、個人でのプロジェクト実行者です。
資金調達以外にクラウドファンディングのメリットはあるか?
資金調達なら、銀行融資とか他にも手段があるけど、
クラウドファンディングをするメリットって他にあるの?
資金調達以外にもクラウドファンディングを行うメリットはいくつもあります。
プロジェクトを実施することで、人とのつながりや新しい関係性が生まれ、資金を集められるのはクラウドファンディングだけのメリットです。特に、購入型や寄付型では、お金よりも「人あつめ」の部分で大きなメリットがあります。
- 購入型→リピーターやファンを増やすきっかけ。
- 寄付型→活動への協力者としてや社会問題解決という社会貢献する仲間というつながり。
プロジェクト後にも活動報告によって関係性を維持できることが、クラウドファンディングを行うメリットであり、募金との大きな違いなのです。
その他にも、クラウドファンディングを実行したことで、新聞やTVに取り上げられたというお声もたくさんあります。プロジェクトページが終了後も見れることにより、広告効果もあるのです。
クラウドファンディングを行うために必要な準備は何か?
クラウドファンディングをしようと思うんだけど、最初に何をしてみたらいいの?
クラウドファンディングを行う準備として一番必要なことは、クラウドファンディングを支援してみることです。
自分がプロジェクトを実行する前提で支援することで、支援する側の気持ちが理解できリターン設計などをイメージしやすくなります。
クラウドファンディングを体験した上で、次の3つを行うと、より具体的なプロジェクト運営が見えてきます。
- クラウドファンディングを行う目的を再度掘り下げて確認する
- プラットフォーム運営会社の無料質問フォームなどを活用する
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プロの説明を聞くことで、より具体的な準備の手順や自分に合ったプロジェクト実行方法などがわかります。
クラウドファンディングとは「人とお金を一度に集められる資金調達手段」である
クラウドファンディングとは「人とお金を一度に集められる資金調達手段」です。
クラウドファンディングが認知される以前は、有名人だったり社会的な信用がないと大きな資金調達は難しかったですが、現在は、誰でもクラウドファンディングで「人とお金を集める」ことが可能になりました。
誰もが人とお金を集めることができるようになると、誰もが新しいことへ挑戦することが出来る社会になります。
そして、集まったお金と人を元に、別の新しいことが生まれるという波及効果や、より深い人間関係が作られる環境などの相乗効果も生まれてきます。結果、社会がより活性化し、より住みやすく進化していくと考えられます。
スバキリ商店は「挑戦する人を応援する」ことを目指して、クラウドファンディングを行う人をサポートし続けてきました。クラウドファンディングが縁で広がったつながりで、たくさんの目的が実現しています。
クラウドファンディングは「人とお金を集める」ことを通じて、挑戦する人を増やし、社会を変える可能性がある人とお金を結ぶ希望の架け橋です。
他の資金調達手段と大きく違う特徴を活用して、夢や目的を実現する人を増やしていくこと。
クラウドファンディングがこれからますます、「人とお金を一度に集める資金調達手段」として多くの人に活用されるように、スバキリ商店も活動していきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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