【2025年最新版】個人向けクラウドファンディング5大プラットフォーム完全比較 

ノウハウ

2024年を振り返って、現時点での個人向けクラウドファンディング、主要プラットフォーム5社について、特徴、手数料、支援者層の3つの点から、CAMPFIRE を主軸に徹底比較します。

2024年現在、国内のクラウドファンディング市場は年間500億円規模に成長しています。社会的な認知度も高まり、特にスタートアップや中小企業にとって、単なる資金調達だけでなく、マーケティングやプロダクト検証のツールとしても大きな可能性を秘めています。

2025年、クラウドファンディングで新しい活動を実現することに挑戦しましょう。

【基本】失敗しないクラウドファンディングプラットフォームの選び方

クラウドファンディングの成功とプラットフォームの選択には、大きな影響はありません。

プロジェクトの成功において、プラットフォーム自体の影響度はゼロとは言い切れませんが、資金調達の結果を左右するほど重要なポイントではありません。それよりも、告知や目的の明確化などの準備の方が、プロジェクトの結果に直結するからです。

このYouTube動画でも、「プラットフォーム自体の宣伝効果は大差ありません」という前提で、プラットフォーム選びについて紹介されていますので、5分程度お時間あるときに、ぜひ視聴してみてください。

ただし、クラウドファンディングを実行すると決心するにあたり、絶対に間違えてはいけない点があります。

それは、どのタイプのクラウドファンディングを実行し、資金調達をするかという区分です。

クラウドファンディングには3タイプの種類がある

クラウドファンディングを実行するにあたり、クラウドファンディングについて知っておく必要があります。

クラウドファンディングには、購入型、寄付型、投資型の3種類があります。

普通、「クラウドファンディングを実行して、●●を実現したい!」という場合、購入型クラウドファンディングを実行することがほとんどです。
その場合、支援に対する見返りとして、物品やサービスなどのリターンを用意します。

自然災害などの人道支援や社会貢献を目的としたクラウドファンディングを実行する場合は、寄付型クラウドファンディングというリターンなしのクラウドファンディングで支援を募集するケースも増えています。

資産運用や巨額の融資を受け取りたい企業の場合、投資型クラウドファンディングという選択肢もあります。

何かを実現したい場合の資金調達手段として、クラウドファンディングを実行する。その場合、一番最初にはっきりとさせておくのは、3種類のクラウドファンディングのなかでどのタイプを実行するのか、です。

寄付型、投資型それぞれの説明については、別記事をご参考ください。

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支援してくれる可能性が高い人達とつながるためにプラットフォームを選ぶ

実行者がクラウドファンディングを実行する際に、プラットフォームを利用する目的は、2つあります。1人でも多くの支援者とつながり、プロジェクトに興味関心を持ってもらうため、そして、支援金をスムーズに決済し受け取るためです。

プラットフォームの役割は、プロジェクトと支援者をつなぎ、支援金の決済をスムーズに行う仲介役です。自社サイトにプロジェクトを掲載し、掲載手数料やシステム利用料を実行者から受け取って、サービスを運営しているのです。

自分が目的とする活動に興味関心を持ってくれる人が集まる場所。実行者にとって、プラットフォームにはそういう交流の場としての役割もあります。プロジェクトに共感し、応援してくれる人とつながることが出来るか。それが、プラットフォームを選ぶ上で、最も重視するべきポイントなのです。

【個人・小規模団体向け】クラウドファンディングプラットフォームの選び方

ここからは、個人や少人数で活動する団体に向けた、クラウドファンディングのプラットフォーム選びについて解説していきます。

個人や少人数の団体が、クラウドファンディングを実行する場合にみるべきポイントと、国内最大プラットフォームの CAMPFIRE について詳しく見ていきます。

失敗しないプラットフォーム選びチェックリスト

個人や小規模団体がクラウドファンディングを実行する場合、どの部分についてチェックしてプラットフォームを選べばよいか。以下にリストアップしました。

□ 自分のプロジェクトに合った得意分野があるか?
□ 成功事例を確認できているか?
□ プラットフォームのターゲット層と自分のターゲットが近いか?
□ サポート体制は充実しているか?

特に重要なのは、「プロジェクトの分野」と「過去の成功事例」です。調べ方としては、Google検索で、「クラウドファンディング ●●(プロジェクトの分野)」と入力してみることが最短手段です。たくさん閲覧されたプロジェクトであれば、検索上位に挙がってきます。

各プラットフォームにも、ジャンルや分野別にグループ分けされていますので、利用したいプラットフォームのサイト内検索をして、過去事例を調べることも行いましょう。

CAMPFIRE か、それ以外かを比較検討する重要性

多くの場合、購入型クラウドファンディングを実行する際に比較対象となるのが、CAMPFIRE とその他のプラットフォームという図式ではないでしょうか。

スバキリ商店では、サポートしたプロジェクトのほとんどが、CAMPFIREを利用しています。なぜなら、CAMPFIRE とスバキリ商店は、クリエイティブパートナーであるため、クライアント側から特別に要望が無い限り、CAMPFIRE での実施を勧めているからです。

しかし、プロジェクトの性質や終了後の活動形態などを考えると、最初から「 CAMPFIRE 一択」という選択肢が必ずしも最適解とは言い切れません。

CAMPFIRE は、どんなプロジェクトでも掲載できるオールラウンダーな性質を持つプラットフォームです。しかし、その他のプラットフォームにも、それぞれに得意ジャンルや専門性の高い分野があります。

クラウドファンディングを実行する目的と、どんな人から支援をされたいか。ここをしっかりと明確にしたうえで、プロジェクトの目的に共感してくれる支援者とつながることが出来るプラットフォームを選ぶことをお勧めします。

【徹底解説】主要プラットフォーム5社の特徴と手数料、支援者の特性

国内最大規模で運営される、CAMPFIRE を筆頭に、Makuake、Kibidango のモノづくり系プラットフォーム、MotionGallery、ReadyFor の主要プラットフォーム5つについて、特徴と手数料、支援者の特性について解説しています。

その他にも、全33サイトのプラットフォームの手数料について紹介した記事もありますので、そちらも併せてご覧ください。

ひと目でわかるクラウドファンディング手数料33選!各プラットフォームを種類別にサービス内容も徹底比較!
クラウドファンディングをすると発生する、プラットフォーム運営会社への手数料。出来るだけ安く済ませたいけど、一体どのプラットフォームがベストなのか。クラウドファンディングの種類別に、手数料とサービス内容をひと目でわかる一覧にまとめました。手数料が発生する理由も解説します。

1.各プラットフォームの特徴

  • CAMPFIRE:
    • 幅広いジャンルを取り扱い、社会貢献、地域活性化、イベント運営、クリエイティブなプロジェクトなど多様な分野に対応。
    • 商業プロジェクトから個人の小規模な挑戦までカバーする柔軟性が高い
    • 登録済み会員数約400万人、2024年末時点の累計で9万件を超えるプロジェクト実績

CAMPFIRE は、国内最大級のクラウドファンディングプラットフォームだと言えます。会員数が400万人ということは、メールマガジンなどに取り上げられると、不特定多数の人へ告知が出来るというスケールメリットがあります。ただし、400万人の人が全て、同じプロジェクトへ興味関心を持つとは限りません。その上で、他のプラットフォームとの比較を行うことが重要です。

  • Makuake:
    • 主に新製品やガジェット、食品、デザイン商品など、具体的な商品やサービスを中心に展開。
    • 製品の市場テストやプロモーションを目的とするプロジェクトが多い。
  • Kibidango:
    • プロダクト中心。特に商品開発やガジェットなど、具体的な製品を支援するプロジェクトが多い。
    • EC(電子商取引)としての機能を強化しており、クラウドファンディング後の販売やマーケティング支援も得意。

Makuake と Kibidango は、購入型クラウドファンディングのなかでも、モノづくり系に特化したプラットフォームだと言えます。両社の大きな違いは、クラウドファンディング終了後の活動をどう展開するかにあります。
Kibidango の方が、個人や小規模事業との相性がよく継続的な販売活動に適しており、テストマーケティングや商品プロモーション目的でのクラウドファンディングであれば、Makuake の方がよいでしょう。

  • MotionGallery:
    • 映画、音楽、演劇、アートなどのクリエイティブプロジェクトに特化。
    • 文化活動や芸術を支援する場として利用されることが多い。

MotionGallery と CAMPFIRE の大きな違いとしては、海外での活動を視野に入れたプロジェクトという点が挙げられます。MotionGallery は、アメリカのプラットフォーム IndieGoGo との連携があり、海外へ向けた支援募集も可能となります。それ以外にも、映画やクリエイター系などの文化活動プロジェクトにも強い特徴があります。

  • ReadyFor:
    • 社会貢献や公益性の高いプロジェクトを支援することに特化。
    • 医療支援、地域活性化、教育、災害復興などの分野でのプロジェクトが多い。
    • プロジェクトの審査が厳格で、公益性や社会的意義が重視される。

ReadyFor と CAMPFIREの大きな違いは、社会貢献プロジェクトの実績です。ReadyFor でも、リターンを用意する購入型クラウドファンディングを実行できますが、寄付型クラウドファンディングのプラットフォームの代表格として、リターンなしで行われる医療支援などの社会貢献目的のプロジェクトを多数成功している実績があります。

このように、各社それぞれに特徴があり、クラウドファンディングを実行する目的に応じて、自分の目的を最大限に活かせるプラットフォームであるかという視点から、比較検討する必要があるのです。

2.手数料とコスト

プラットフォームを比較する材料として、利用手数料という項目があります。

  • CAMPFIRE:
    • 手数料は17%(税抜、決済手数料含む)。
    • プラットフォーム規模が大きいため、多くの支援者にリーチできる点が魅力。
    • 有料サービスとして、専任担当者によるサポートプランあり。
    • エンターテイメント系プロジェクトに限り、手数料無料となるプランもある(別途審査有)

手数料の基準も、CAMPFIREをベースに見ていきましょう。

  • Makuake:
    • 手数料は20%(税抜、決済手数料含む)。
    • プロジェクト専任のサポートや広報支援が充実している。
    • 提携先の量販店やオンラインストアでの展開もサポート。
  • Kibidango:
    • 基本手数料は10%(税抜、決済手数料込み)。
    • 手数料が比較的低く、プロダクト開発に特化しているため、費用対効果が高いとされる。
  • MotionGallery
    • 手数料は目標金額達成の場合、10%(税抜、決済手数料含む)。未達成でAll-in形式の場合、20%。
    • 詳細なプロジェクトデータの分析を基にした的確なアドバイスや効率的な管理ツールを提供。
  • ReadyFor:
    • 手数料は14%(税抜、決済手数料含む)。
    • 専任のキュレーターがプロジェクト立ち上げから完了までサポートするなど、手厚い支援が特徴。

手数料は、10~20%とプラットフォームによって、かなりの差があります。100万集まった場合、90万円と80万円では、予算に10万円の差が生じます。手数料を最低ラインに押さえ、自分たちで準備や告知をしっかりと行い、プロジェクトを成功させることが出来れば、それが理想かもしれません。

どのプラットフォームも、過去の実績を元にした適切なアドバイスをするサポート体制を用意しています。手数料自体が、プロジェクトの結果に直結はしませんが、サポート内容が結果を左右することは当然あります。費用対効果をどう考えるかも、プロジェクトを実行する上で、吟味する必要があるでしょう。

手数料や詳しいサポート内容などは、以下の記事にも紹介しています。

ひと目でわかるクラウドファンディング手数料33選!各プラットフォームを種類別にサービス内容も徹底比較!
クラウドファンディングをすると発生する、プラットフォーム運営会社への手数料。出来るだけ安く済ませたいけど、一体どのプラットフォームがベストなのか。クラウドファンディングの種類別に、手数料とサービス内容をひと目でわかる一覧にまとめました。手数料が発生する理由も解説します。

3.どんなタイプの支援者が多く集まっているか

各プラットフォームの特性によって、どんな支援者があつまりやすいかという傾向も見えます。

  • CAMPFIRE:
    • 支援者の幅が広く、プロジェクトによっては社会的意義や共感を重視した無形リターンへの支援が多い。
    • 「購入」よりも「応援」という感覚が強く、プロジェクトの実現に共感する人々を集めやすい。

CAMPFIRE は、会員数の膨大さから推測できるように、さまざまな支援者層が集まるプラットフォームです。リターンも、具体的な商品だけでなく、無形サービスまで幅広い形で受け入れられる点が特徴と言えます。形にとらわれないプロジェクトの運営が出来るという点から、多くのプロジェクトが実行されやすいのも、CAMPFIREが10万件近いプロジェクト実績を持つ一つの理由かもしれません。

  • Kibidango:
    • 支援者は「応援者」としての側面が強く、プロダクトへの共感が重視される。
    • 支援者との密接なコミュニケーションを重視。
    • 商品を購入する「予約販売」のような形態が多いため、具体的なリターンを期待される。
    • プラットフォーム内でのEC展開機能があるため、プロジェクト終了後も継続して販売を行える。
  • Makuake:
    • 支援者は新製品を早期に手に入れる「購入者」としての意識が強い。
    • 製品購入者としての意識が高く、具体的なリターンが期待される。
    • 斬新で新しい商品やサービスに関心を持つ層が多い。
    • プロジェクト終了後の製品販売は、提携店舗や他のオンラインストアに移行するケースが多い。

Makuake 、Kibidango に関しては、どちらも新商品の早期購入という性質を強く持つ特性があるプラットフォームのため、新商品やテクノロジーに興味関心が高い層が集まりやすい特徴があると言えます。

  • MotionGallery:
    • クリエイティブ活動に共感する支援者が多く、リターンも作品や体験が中心。
    • 芸術や文化に関心が高い支援者が集まりやすい。

MotionGallery は、映画製作などのプロジェクト実績が多いところから、クリエイターや芸術活動に興味関心が高い支援者が集まりやすい特性があります。

  • ReadyFor:
    • 社会課題解決に興味のある支援者が多く、寄付型のプロジェクトが主流。
    • NPOや地域活性化プロジェクトに最適
    • 「購入」ではなく、プロジェクトへの「共感」による支援が中心で、リターンもシンプル(感謝の手紙や報告書など)。

社会貢献プロジェクトに興味関心がある支援者は、ReadyFor などの寄付型クラウドファンディングプラットフォームのコミュニティ活動に参加しているケースが増えています。学生のボランティア活動なども、クラウドファンディングを積極的に活用しているため、災害支援などもより小規模で具体的な目的で行われるようになっています。

まとめ プラットフォームは、目的と支援者で決める

個人や小規模団体がクラウドファンディングを実行する場合、プロジェクトの掲載をするプラットフォームは、プロジェクトの目的とジャンル、そして共感してほしい支援者層で決めましょう。

CAMPFIRE のように、400万人もの会員数がいるプラットフォームには、スケールメリットがある分、他との区別化差別化がはっきりしないと埋没してしまう恐れもあります。

今回紹介した、主要プラットフォーム以外にも、さまざまなプラットフォームがあり、それぞれに特性がありますので、CAMPFIRE で事例を研究した上で、プロジェクトの目的や終了後の活動展開などと、各プラットフォームのサポート内容を見比べて、準備がしやすく、プロジェクトの目的と内容に適した運営会社を選ぶ事が大切です。

クラウドファンディングを成功させるのは、プラットフォームではなく、実行者の準備と努力です。プラットフォームは、実行者の手間や苦労を軽減してくれる仲介者であり、サポート役です。

プラットフォームの特性を理解し、自分のプロジェクトに最適な場所を選ぶことが成功の鍵となります。

2025年もスバキリ商店は挑戦する人を応援します

2024年、スバキリ商店は、挑戦する人を応援し続けた結果として、クラウドファンディングプロデュース累計件数1300件を達成致しました。これもひとえに、挑戦する人とのご縁と、挑戦する人を応援してくださる支援者の皆様がいてくださったおかげです。本当にありがとうございました。

2024年11月末に、kindle出版した「はじめてのクラウドファンディング」もおかげさまで、順調にダウンロードしていただいております。

クラウドファンディングの基本情報を知りたい人は、ぜひ、上記のQRコードからダウンロードよろしくお願い致します。