マクドナルドはなぜ儲かるのか?

お金の知識

さあ、今回のスバキリは?
(素晴らしい風水切り絵師になるためのビジネスコラムの略)

先日、入船温泉の2階のコミュニティ&イベントスペースMottoでスナックキャンディ姫路のオーナーヒデさん、入船温泉の店長ガクさん、そして、風水切り絵師の僕でトリプルトークライブを行わせていただきました。
僕らの話をお金を払って聞きに来てくれたみなさんには本当に感謝しかありません。
Mottoをどんどん盛り上げていきますのでよろしくお願いします!

さて、そのトークライブでちょっとだけマクドナルドの話題が出ました。
それは、マクドナルドの店長おーえむさんがいたからですが、僕は、実はマクドナルドの戦略にめっちゃ興味を持っています。

例えば、最近マクドナルドでやっていた100円プラスでパティが倍になるってキャンペーン。

100円でパティが倍って、めっちゃお得な気がしますよね。
僕も思わず倍バーガー頼んでしまいました。

でも、ここで気になるのが、100円でパティを倍にして、マクドナルドは儲かるのか?ってこと。
いや、そもそもマクドナルドってカウンターの中にめっちゃ従業員おるし、設備も高そうだし、本当に儲かっているのか気になりませんか?

僕は自分がファンドを運営していた頃、僕の予想を大きく越えてマクドナルドが収益を上げた事があり、その時にマクドナルドの事をけっこう調べた経験があります。
すると、かなり衝撃的な事が分かりました。
実は、今の僕のビジネスモデルはこのマクドナルドの戦略に影響された所があります。
そこで、今回は「なぜマクドナルドは儲かるのか?」
その戦略について書きたいと思います。

ハンバーガーの原価がありえないくらい高い

マクドナルドの業種は何ですか?
こう聞くと、大体の人は飲食業だと答えます。
世界最大のハンバーガー屋さんなので当然ですが、僕の見解は違います。

飲食業を営む上で、考えないといけないのは仕入れの原価です。
業種によっても変わりますが、飲食業は仕入れの原価3割がボーダーラインと言われています。
つまり、1,000円でランチを提供したいのなら、300円以内の仕入れで済まさないといけないわけです。
そうしないと、材料を調理する際の手間(人件費)、水道光熱費、破棄になる可能性等で赤字になる可能性が出てくるわけです。
それを踏まえた上で、下の表を見てください。
マクドナルドの原価です。

マクドナルド原価一覧表
■ハンバーガー
価格…80~100円  原価…45円
■チーズバーガー
価格…100円  原価…54円
■テリヤキマックバーガー
価格…260円  原価…78円
■ポテト(M)
価格…220円~240円  原価…10~20円
■アップルパイ
価格…100円  原価…35円
■ドリンク
価格…100円  原価…10円未満
■マックナゲット
価格…250円  原価… 5円 /25円
■コーヒー(ホット)
価格…100円  原価…2.5円 

上の表にあるように、ハンバーガーの原価は販売価格の3割を余裕で越えてしまっています。
チーズバーガーに至っては5割を越えてます。
と、言うことは、経費を考えると、マクドナルドはハンバーガーを売れば売るほど赤字になると言えます。
世界最大のハンバーガーチェーンはハンバーガーで儲ける気がないようです。

では、何で儲けているのか。
原価率で見ると、ポテトとドリンクがめっちゃ安いですね。
ポテトとドリンクは売れば売るほど利益です。
なるほど。
ポテトの販売価格220円に対して原価20円。
ドリンクも販売価格100円に対して10円未満です。
だから、マクドナルドのクルーはセットでポテトとドリンクをすすめてくるんですね。

上の表を見ると、マクドナルドを潰すのはけっこう簡単に見えます。
みんなハンバーガーだけ買って、ポテトとドリンクを頼まなければいいんです。
ハンバーガーは売れば売るほど赤字になる計算ですから、それしか売れないとマクドナルドは死にます。
マクドナルドが嫌いな人はぜひ実践してみてください。

実際は、何で儲けているのか?

僕はマクドナルドの原価を知った時、セット販売で利益を上げている会社だと思ったんです。
だから、当時、マクドナルドの株を買うのを止めました。
セット販売で会社を拡大し続けることは難しいと考えたからです。
どこかで、必ず頭打ちすると思いました。
しかし、実際は、マクドナルドは僕の予想以上の利益を上げ続けました。
そこで、僕は確信しました。
マクドナルドがセット販売以外で儲けるカラクリがあるはずだと。

気になった僕はマクドナルドの財務を調べてみました。
当時の資料はないので、ネットで拾った2016年のマクドナルドのバランスシートを見てみましょう。
マクドナルドはアメリカの会社ですので、英語ですみません。

2016年のマクドナルドの資産合計は310億ドル。
※一番下の左
日本円にすると約3兆4,400億円です。
ここで気になるのが、マクドナルドは飲食業のくせに不動産(Property and equipment)が344億ドル(3兆8,180億円)もあります。
※下から3つ目
さらに、そのうち132億ドルが償却済となっています。
これは飲食業の会社にしたら異常に高い割合です。

分かりやすく説明するために、日本で最大手の不動産会社の三井不動産と比べてみましょう。
三井不動産は不動産会社なので、当然めっちゃ不動産を持ってます。
しかし、その有形固定資産(土地とか建物とか)の合計は約2兆9,000億円です。
つまり、マクドナルドは日本最大の不動産会社よりも土地、建物を持っているのです。

では、この土地、建物をマクドナルドは何に使っているのでしょうか?
実は、自身のフランチャイズ加盟店に貸し出しをしているのです。
そして、家賃をもらっているのです。
すると、土地、建物のローンはフランチャイズ加盟店が払ってくれて、なおかつプラスの収益が出るようになります。
フランチャイズ加盟店にしても、一等地にお店が出せるのでオッケーなのです。

この土地、建物を購入し、自身のフランチャイズに貸し出して家賃をもらうというアイデアに、当時の僕は驚きました。
飲食の会社がそんな事をするなんて!
しかも、自身のフランチャイズに貸し出しをしているので、空き家になる心配もないのです。
フランチャイズ加盟店はせっせとマクドナルドの商品を売ってくれたお金で、さらに家賃まで払ってくれるんです。
これは完全な不労所得です。

調べた結果思ったんです。
マクドナルドは飲食業ではなく、不動産業だと。
だから、ハンバーガーの原価が高くても儲かるんです。
こんな会社に普通の飲食店が勝てるわけありません。
だって、向こうは飲食で儲からなくてもいいと思って値段設定することができますから。
飲食で儲けないと死んでしまう人たちは戦いを挑んではいけない相手です。

個人の飲食店はどう戦うべきか?

では、個人の飲食店とかはどうするべきでしょうか?
値段で勝負しても、向こうは飲食では赤字でも大丈夫なので必ず負けます。
だから、値段で勝負したらダメなんですね。

勝負しないといけないのは個性だと思います。
ご飯を食べに行くだけでなく、人に会いに行く、遊びに行く感覚。
そういう関係性を産み出せたら、値段の重要性は薄れていきますから「こっちのほうが安いから」で選ばれることはなくなると思います。

偉そうな事を書きましたが、表向き飲食業で、実はフランチャイズからの家賃で収益をあげる不動産業である大企業は割りと多いです。
そんな相手と値段で戦うとやられてしまうので、注意をしていただければと思います。

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Mcdonald’sのMとMottoのMは同じですね!

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個性=自分らしくある
と、考えると、わいざんの話はめっちゃ勉強になると思います。
僕もわいざんのサロンに入って、それまでのSNSのイメージが変わって、SNSを使うのがより楽しくなりました。
ぜひ、一度話を聞きに来てください。

ここまで見てくれてありがとうございます!

それでは次回まで
アディオス!