炎上してしまったクラウドファンディングとその理由を解説

ノウハウ

クラウドファンディングをやったはいいけど、炎上して失敗したプロジェクトが結構あるのを知っていますか?

クラウドファンディングのプロデューサースバキリです!
僕が代表を務めるスバキリ商店株式会社では1日1件以上のクラウドファンディングをプロデュースしています。

クラウドファンディングの炎上ですが、やはり多くの人が見るものなのでどうしても失敗してしまうプロジェクトもあります。
今回紹介する実例とともに、皆さんにクラウドファンディンを行う際にちょっと気をつけていただきたいポイントもお伝えできれたと思います。

クラウドファンディングで炎上したプロジェクト4つ

令和納豆

令和納豆という水戸市発の納豆専門店を作るためのプロジェクト。
このプロジェクトは1,200万円以上の支援を集めて見事オープンを果たしました。

しかし、このクラウドファンディングの問題はリターンでした。

そのリターンというのが、1万円で納豆が一生涯食べ放題というリターン。
1日1回という制限付きのリターンではあったのですが、集まった支援金額1,200万円のうち1,100万円(1,100人)がこのリターンへの支援だったのです。

つまり、お店のオープン時点ですでに1,100人の一生涯無料のお客さんができてしまったわけです。
その結果、オープン後に無料の人で長蛇の列ができてしまい、誰もお金を払わないということになってしまいました。

焦ったお店は無料パスポート保有者に膨大なアンケートを準備して、アンケート回答をしない人から無料パスポートを取り上げられるという対応をしたため、大炎上しました。

最終的にオープンからまもなく令和納豆のお店は閉店。

この炎上事件から、リターンで一生涯無料(永久的に使える)は出さない方が良いということがわかります。
プロジェクトに支援して欲しい気持ちはわかりますが、リターン購入以降は利益を生まないお客さんになるので、リターンを出す際は一度お店がオープンしたらどうなるかをしっかりイメージする必要があります。

リターンに失敗しないように、真似してはいけないリターンを別記事にてまとめていますので、併せて参考にしてください。

【失敗から学ぶ】真似してはいけないクラウドファンディングのリターン|小西光治/クラウドファンディングプロデューサー
クラウドファンディングのプロデューサースバキリです!僕が代表を務めるスバキリ商店株式会社では1日1件以上のクラウドファンディングをプロデュースしています。前回の記事では、よくある質問の1つであるクラウドファンディングの効果的リターンについて紹介いたしました。それに対し、今回は真似してはいけないリターンと題して、実際に失...

近代生スラムに行きます

近畿大学の学生さんが、スラム街に行って実際の状況を肌で感じたいというプロジェクトでした。

内容的には素晴らしいプロジェクトだと思うのですが、問題は資金用途でした。

旅費の他、カメラ購入費用等も入っており、あまりにも個人的すぎるということで炎上。
あまりにも炎上してしまったので、最終的にこの近代生の方達は途中でプロジェクトを取り下げてしまいました。

有志ある学生プロジェクトでスラム街に本当に行きたかったのであれば、最後までプロジェクトをやり切ってもよかったのではないかと思います。

ただ、クラウドファンディングはたくさんの人が見るので、個人的すぎるものだと意見を言う人がいるのは事実なので、資金の使い道を含め、公に有益な目的があっていくということを伝える必要があるかなと思います。(※今回の例だと、スラムの実態をしっかり写真に収めて皆さんに見てもらいたい、等)

真木よう子さんフォトマガジン出版プロジェクト

女優の真木よう子さんがフォトマガジンを出版しようとしたプロジェクト。

このプロジェクトには「作った本をコミックマーケットで販売します」と記載してあったのですが、コミックマーケットで本を販売するのは抽選であるため、プロジェクトで支援を集めている時点でコミックマーケットで販売できるかどうかは決まっていませんでした。
それが原因でプロジェクトが炎上してしまいました。

最終的に、真木よう子さんがSNS上で謝罪してプロジェクトが全額返金されて終わってしまいました。

この例だと、本当にコミックマーケットでフォトマガジンを販売できるのかを調べておけば事前に防ぐことができました。
クラウドファンディングもビジネスですので、リターンや内容が実現可能かをしっかり下調べを行う必要があります。

世界最小モバイルカラープリンター

CAMPFIREで3億円集めた有名なプロジェクトになります。

実はこのプロジェクトの目標金額は100万円だったのですが、2万人以上の人が購入して3億円も集めてしまったため、納期に間に合わないという結果になり、炎上騒ぎになりました。

クラウドファンディングは予想以上に売れ過ぎてしまうことがあるので、準備できる台数に限りにある場合や注文が入りすぎると困る場合は個数を限定してリターンを出しましょう。

まとめ

今回紹介した実例からわかる炎上しないポイントは以下の4つ。

  • 実現したらどうなるかをイメージしてリターンを出そう

  • 公に有益な内容か確認しよう

  • 実現可能かきちんと下調べしよう

  • 売れすぎて困るものは数量限定にしよう

冷静に考えるとわかることなのですが、目の前のプロジェクトや目標達成だけ集中してしまうと見えなくなってしまうこともあります。
自分でクラウドファンディングを行う際は、この4点にしっかり気をつけてプロジェクトを実施してくださいね。