子育てとキャリアを両立させるには?

メンバー対談

チャレンジする人を応援するアーティスト集団「スバキリ一味」の“中の人たち”50人超のなかから、毎回テーマに合わせた2人で対談を繰り広げます。

第9回の今回は、お魚大好きデザイナー“おととごと”さんこと小川ゆか子さんと、経理もできるママライター中村奈緒美さん。

今回のテーマは、「子育てとキャリアを両立させるには?」というテーマで、現役ママさんであるお二人に、仕事と子育ての両立について赤裸々(?)に語っていただきました。

小川ゆか子さんは、〈お魚デザイン*おととごと。〉という屋号で活動するグラフィックデザイナー兼イラストレーター。スバキリ一味ではサムネイル制作を担当されています。深海生物をモチーフとしたグッズ製作・販売などの活動にも力を入れており、“深海生物大好き仲間”とともにイベント企画団体「うみハマ(深い海にハマる)」の運営も手がけています。

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一方の中村奈緒美さんは、スバキリ一味ではライター担当。その他にも、取材記事や書籍編集を手がけ、会計事務所でパート職員として働くなど、バックオフィス業務にも携わっています。

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デザイナーとライターという、お二人ともフリーランスであることから、その視点での子育て論が展開されつつも、最後には、親の仕事の内容や世代に関係なく共通した大切なキーワードも出てきました。

「子育てがちょっとしんどいかなぁ」

なーんて感じているママさん、そしてパパさん。
「子育てをキチンとしなきゃ! 」みたいな感じで、知らない間に力んだり、焦ったりしていませんか?

そんな心当たりがございましたら、このお二人の対談は必読です!!(笑)

子育て、現在進行中!

聞き手:おととごとさん、中村さんもいま子育ての真っ最中だとは思うのですが、とくに中村さんところのふみかちゃんは「まさにこれから」というところですよね。

そうですね。今月で2歳になります。

ウチも娘1人で、今年の春で小学校4年生になります。年齢は9歳ですね。

聞き手:お二人の娘さんとも、それぞれ年の差はありますけど、まさに子育て中ですね。これまでの子育てのこととか、今のお子さまとの関係とか、どんな感じですか?

ウチは一人っ子なんで、家の中では姉妹の役もしていますねー。

娘は、3歳でこども園に入れましたが、それまではママさんサークルとか、子育てサロンとか、あと入る予定のこども園が週一でやっていたプレ保育などにも積極的に行きましたね。子どもたちとの交流も持たせたかったので。

えぇー! すごーい。

住んでいるところが自分の出身地ではないので、昔からの友達とか頼れる人がいなかったんです。だから、サロン行ってお話しできるママ友ができれば、なんかあったときに連絡できるかな、安心できるかな、と思って行ってしました。

私はそういうのに行ったことがないです。だから、すごい偉いなー。

子どもが2歳ぐらいのときは、サークルの友達に「しんどそうな顔をしているよ」ってよく言われていました(笑)

中村さんのところが、まさにこれからですよねー。

そうなんです!
2歳になって本当に大変です!

ですよねー。
自我が芽生えてきて「イヤイヤ」が出てきますからね。

本当にそうなんですよー。

話は少し変わりますけど、娘さんって確か2年前のスバキリ一味の忘年会にいらしゃってましたよね?

そうそう、連れていきました。2年生の時ですね。
最近では、もう私の用事にはついて来たがらないですけどね。

え? もうですか? 少し早くないですか?
ついて行きたがらないのって、もうちょっと先ぐらいだと思ってた。

ウチのは電車とかバスとかの乗り物が嫌いなんですよ。すぐ酔うんで。だから、電車に乗ってすぐ「あとどれぐらいで着くの?」とか、「そんなに長く電車に乗るならついて行きたくない」って。だから、1時間以内でおさまる外出だったら、「もう家に1人で留守番する」とか言いますね。

それだとしても、もうちょっと大きくなるまで一緒についてきてくれるのかな、と思っていました。中学生だと部活も始まるのでそうなるかな、とイメージできますけど……、4年生からついて行かなくなるものなんですね。

自分のしたいことや目的がリンクしていれば、ノリノリでついてきますけど、私だけの用事だと無茶苦茶嫌がりますね。

イベント出店用のディスプレイ小物とかの買い出や準備で、娘を連れて行かないとってなると、娘にとっては自分に関係ないお出かけになるから道中はずっとケンカです(笑)。

なんか親と子どもというよりも、姉妹みたいですね(笑)。

本当にそうですねー。時には姉妹、時には友達の役割をしています。

ケンカしても、最終的には「スイーツでも食べにいこや」って誘って。それで機嫌が良くなると、年相応やなぁ、と思いますね。

ただ、余計な出費がかさみますけど(笑)。

ウチはさすがにまだ本人の意思がないから、私が行きたいところに連れていく、という感じですね。

私って、公園とかにも連れて行かないんですよー。自分が面倒臭いから(笑)。だから、公園とかはいつも夫に連れて行ってもらっています。
大きくなって、共にやりたいことが同じだったら一緒にいこうとなるんでしょうけど、嫌になったら夫に振ろうかな、と思っていますね(笑)

なんかすごい協力的そう〜。

そうですね……、一応はやってくれる方なるのでしょうかねー。

保育園は、夫が朝送って、お迎えが私ですね。
コロナになってから、テレワークになって家にいるので、ご飯も作ってくれたりします。

ウチの場合は、夫婦そろって家で仕事して、子どもが外で保育園ってなっています(笑)

子育てと仕事、どうバランスとる?

聞き手:実際に、お二人はフリーランスとしてお仕事されているなかで、子育てとのバランスってどのようにしていますか?

私は、こども園に行かせてから、自分の時間が確保できて仕事ができるようになりました。それまではやはり大変でしたね。

”仕事でコピーを一枚取りに行くだけなのに、コピー機へたどり着くまでに突然下からモグラがパッと出てきたり、突然雨が降ってきたり……といった感じで、コピー一枚取るだけの仕事すらはかどらない。育児とはそういうものだ”

というような言葉をネットで見た時、「確かに!」って思いました。

わかります! それ!
ウチもまさにそんな感じです。

だから、こども園に通わせるまでは、「自分が思うような制作活動はできない」と割り切りましたね。

でも、その当時は、デザインの仕事も少なかったですし、仕事も口約束が多くて、いつ仕事がきられるか、みたいな不安もありました。
なので、その仕事が切れても自分で稼げる力をもっと身につけようと思って、やり始めたのがハンドメイド作家やったんですよ。
最初は、魚とはまったく関係ないアクセサリー作家もやっていました。

あと、プリザーブドフラワーも習いに行っていたので、そのアレンジメントを販売するとなると、どれだけ量産できるかというのを家で練習してみたりもしていましたね。

他にも、子連れでも参加できる小さなハンドメイドイベントに参加したり、ママの起業をサポートする人の話を聞きに行ったり、自分が尊敬するクリエイターさんが参加しているイベントに参加したりして、こども園に入れるまでの時間を、今後の色々な可能性や機会を増やすための種まき期間にしようと思って動いてました。

すごいなぁ。
子どもから目が離せない中でも、やれることをしていった、という感じですね。

そうですね。

「自分が好きなことをするための準備期間!」と思って割り切ったものの、その間でも周りはどんどん進んでいくので焦ることもありました。

でも、その期間があったから、いま助けてもらっているところもあるので、それはそれでよかったんやなと思っています。

私は少し違っていて、産後2ヶ月ぐらいから仕事をしていました。
件数を少なめにして、本当に隙間時間にチョコチョコと細々とやっていました。

まぁ、ライターだったので、文章が書ければ、ということで抱っこしながら片手で作業して、という感じです。
でも、0歳後半になってきたら、ハイハイし出して目が離せなくなってきて、これもう限界だなと思い始めて1歳で保育園に入れました。

フルタイムで預けさせてもらっているので、いまは本当に負担なく、という感じです。

でも、急に熱とか出して、呼び出しとかはあったりしますけどね。

うんうん、あった、あった!(笑)

そうなったときの対応が、今はちょっと大変かなという感じです。

一応、フルタイムで働いてはいるけど、子どもさんがいない状態とはやはり違うな、と思いますね。

子どものことで、取材も他のライターさんに代わってもらったこともありましたし……。
そんなときって、おととごとさんはどうされていましたか?

ウチはね、溶連菌(ようれんきん)に結構かかりやすかったんですよ。
こども園に預けていた頃、年に1、2回は必ずかかっていました。
「喉痛い」と言ったら、「マジかー、また溶連菌でたかー?」みたいな(笑)
結局、溶連菌も感染症だから3、4日はもう看病になるんですよね。

まぁ、幸にしてノートパソコンで仕事してたので、その横で寝かせて、寝ている間にわーっと仕事を進めて、目が覚めたら看病して……みたいな感じでやっていました。
特に、私がやっている魚箱ラベルのデザインってオーダーもらったら遅くても3日後に納品の約束なんですよ。

3日って、そんな短いんですか?

そうなんですよ。

だから「納期やばいかもー」となったときは、娘と一緒に夜9時ぐらいに寝て、3時ぐらいに起きて早朝作業していました。

せめて夫がいるうちに作業は進めておかないと、という感じです。娘と2人っきりでなんかあったら、それこそ対処できなくなってしまうんで。
夫が帰ってきてから、出勤するまでの間でなんとかこなしていく、みたいな生活でした。ただ、これも溶連菌の時だけですけどね。

幸いなことに普通の風邪はあまりひかなかったので、そこは救いでした。

今だとコロナで、熱が出たら次の日も必ず休まなくてはならいルールですから、ちょっと大変ですよね。予定が色々と狂ってきますもんね。

でも、私もおととごとさんもフリーランスだから自由に時間調整できる、というのはメリットかなと思います。

お迎えもサッと行けるし。
その時に仕事を断るようなことになったら収入は減るようなこともありますけど、会社員で仕事しながら子育てするということに比べたら自由度は高いのかな、と思っています。

確かに、そこは助かるところでもありますよね。

でもフリーランスって、自由に調整がつきやすいメリットもある反面、自分の休みが取れない……って時ないですか?

あります、あります(笑)

金曜日にオーダーもらって月曜日納品とか平気であったりしますからね。
そんなとき、「あれ? 私の土日はー!?」なんてこと思ったり(笑)

それやばいですね、もうセルフブラック企業(笑)

でも確かに、なんか気がついたら土日仕事している、というのはあります。私も土日でも子どもを昼寝させて仕事することもありますし、仕事で手を動かしていないときでも、あの記事どうしようかな、とか仕事のことが常に頭にありますね。

会社だったら出勤退勤でメリハリがつくけど、こちらの仕事はスマホですぐに見れるから、ついディスコード見だして、次にスラック見て、チャットワーク見て、いつの間にか仕事してしまう、みたいなことありますね。

やはりそうですよね。

私も今は、スバキリ一味などのデザインや、自分の作家としての創作・販売、うみハマの運営と3つの活動に家事とか加わって、これらのうちの何かしらを考えているから頭は休めないですね(笑)
まぁ、でもフリーランスのいいところは、クリエイター仲間と仕事の打ち合わせがてらランチするといった気分転換も自由にできたりするし、何よりも好きなことをしているので、仕事のこと考えてドタバタはしているけど、それが苦になることはないですね。

ライターは、基本的に孤独な作業ではありますけど、私もスバキリ一味のランチ会とか参加することで、気も紛れて孤独感なくやれていますね。

聞き手:フリーランスならではという時間の自由度を駆使しつつ、自分がなぜそれをしているのか、というところまで踏まえてしっかり考えることで、仕事も子育ても両立されている感じですね。

子育ての中で、まず意識していること

聞き手:お二人のお話を聞いていると、大変なんだけど、いい感じで気負いなくやっている雰囲気を感じます。
フリーランスとして自由に時間が使えるところを活かして、感情も上手にコントロールしているというか……。
子育ての面で、ほかにも何かコツというか、意識しているようなことがあれば教えてください。

そうですね、手を抜けるところは抜いて、ですね。
私の育児もだいぶ適当だと思います(笑)

うんうん、私も育児はだいぶ適当ですね。

私が天然なんで、親だからといって気負いすぎず、「私はもうここはできません、何もできませんお願いします!」というスタンスです。そしたら娘が勝手にしっかりしてきてくれた感じです(笑)


奈緒美・聞き手:爆笑!!

私もひどいですよ、もう。
朝、保育園に行かせるとき、着替えを嫌がってぐずったらそのままパジャマで行かせますしね(笑)

それはもう全然ありっすね!!(笑)

聞き手:え? マジですか?
その行動は、なんか中村さんのイメージから想像つかないですね。保育園側ってそれでもOKなんですか?

えー? いいんじゃないですかねー(笑)
着替えを持たせてはいるので、帰ってくるときにはちゃんと着替えて帰ってきますよ。
保育園では、なんかこう、うまいことやってくれているんですよ。
娘も、家では嫌がることでも、保育園では着替えとかなんか機嫌よく真面目にやったりするみたいです。

むっちゃわかります、それ。
家では絶対やらへんやんということを、そういうところではやりますよね。

そうそう、お片付けとかも!

家ではそんなん一切しませんよ、ということを先生から聞かされてびっくりすること多いですよね。
それ聞いたら、こっちがそこまで一生懸命あれこれやらんでも大丈夫か、って思うんですよね(笑)。

本当にそう思いますよね(笑)

「育児○○」で、子どもは自然にすくすくと

聞き手:なんか面白いですね。
親だからちゃんとしないと、と思いがちなところですけど……。
ほかにもなんか、その適当子育ての事例はありますか?

多分、中村さんところが、まさにそうじゃないかと思うんですけど、トイレトレーニングとかですかね。

トイレってほっといても勝手にできるようになるんちゃうのんと思って、あまり根つめてトイレトレーニングしていなかったんですね。

でも、こども園に入るまでにはオムツは取れていた方がいいか、と思って、真冬でしたけど家にいるときは下半身裸のままで過ごさせました。

奈緒美・聞き手:えぇぇー!?(大爆笑!)

おまるをポンと置いておいて、したくなったらここでするんやで、って言ってあとは下半身スッポンポン。

そしたら覚えましたよ、トイレ(笑)

聞き手:まさに環境が自立を促していますね!

育児放棄はダメだけど、私がやっているのは「育児放置」だからって、いつもそう言っていました(笑)

すごい! 名言!!

ほっといたら勝手に育つ、が信念なんですよね。
周りのそれぐらいの時期のママって、言葉が遅いとか、オムツが外れないとか、みんなより情動が遅いって、悩んでいる人もめっちゃ多くて……。

私自身、みんなよりあれこれ遅くて母親をハラハラさせいたんですけど、今、こうして生きているんで(笑)

成長したらどうにかなるような悩みが8割ぐらいやったんやないかな、って思うんですよね。それやったら多少荒療治ですけど、下半身スッポンポンで過ごさせて悩みが解決するなら、それでいいかなと思って、だいぶと適当育児をやっていました。

聞き手:そのお話で、救われるママさん、パパさんがいそうな感じがします。
私にとっては、中村さんのパジャマのお話も結構衝撃的でした。

いやー、本当に面倒臭いですからねー(笑)

着るものとか、もう本当に適当でいいんですよ。どうせ汚して帰ってきたりもするし。

聞き手:中村さんは、実践中の適当育児はそのほかにもありますか?

私は、YouTubeを全然見せますね。
なんかipadで見せていたら、いつの間にか自分でネットフリックスも見るようになってしまって……。

え? 2歳で?
すごい! 賢い!

アカウントを分けてキッズチャンネルを見られるようにしてるんですけど、それを自分で選択して『いないいないばあっ!』とか勝手に見ていますね。
そして、その間に仕事する! みたいな感じでやっています。

あれダメ、これダメって、下手に制限したら大きくなってからなんか変に依存するようになるんやないかな、と思うんですよね。
だから、アプリの制限時間とかを設定して、その範囲であれば自由に見てOKということにしています。

3歳で運動能力が決まる、とかいう言葉にとらわれて、”親がこうしたい”という思いを強めたりするのも、どうなのかな? と思ったりします。

通っていたこども園が、ゆるーいところだったので、これまでもゆるゆると来ていましたし、これからもゆるゆるーと自分のしたいことを見つけてくれたらいいのかなーと思いますね。

そんななかで、フリーランスの立場を活かして時間を作って、子どもと一緒にどこかに行くとか、コミュニケーションしたらいいかなー、と思っています。

自分から興味を持たないと身につかないですからね。

だから、子どもが興味を持ったとき、そのことについて色々な選択肢や解決策とかを教えたりできるような準備をしておきたいな、と思います。

私も、自分で色々と探してくれたらいいな、と思います。

生まれた時からZoomとかが当たり前で、ネット環境が身近にあるという意味では、私たちが生まれた頃の感覚とは違うんだろうな、とも思いますし。
自分の感覚を押し付けずに、子どもに教えてもらうぐらいの気持ちでいないと、なんか大変なことになりそうかな、と思いますね。

そうそう、この間、娘の学習参観に行ってきたのですが、普通にパワポのスライドを使って発表していましたからね。

パワポを使うんですか? 小学生が??

そうなんですよー。パワポで日本の昔と今を比較する、みたいなスライドを班ごとに作ってそれを発表して……写真と文字を並べてやっていましたよ。

模造紙ではないんですね!!

そうなんですよ、模造紙じゃなくてパワポ!
思わず、「お母さんの資料も作ってーやー」って、娘に言ってしまいましたもん。

奈緒美・聞き手:大爆笑!

対談を終えて

子育て真っ最中のお二人の対談、いかがでしたでしょうか。

この他にも、義父母とのポジションの取り方など、まだまだ笑いがつきない面白い展開もありましたが、誌面の都合上(笑)ここでは割愛させていただきました。

そして、最後の最後に、名言が出てきました!

育児放置

この言葉には、子どもの自立を促すだけなく、自立をしようとする我が子をいかに信頼し、見守ることを親としていかに身につけるか、ということにもつながる奥深さを感じます。

「子どものために」という思いで、つい手や口を出してしまうということもありますが、あれもこれもと力まずに、子どもと一緒に楽しみながら親として成長しよう、といったぐらいの気持ちで肩の力を抜くことが、子育ての極意であり、またキャリアとの両立にもつながるのかな、と思いました。

これだけ世の中の流れも早いと、自分の経験値なんかもあっという間に古新聞の情報なるのかもしれません。

そう思うと、

自分の感覚を押し付けずに、子どもに教えてもらうぐらいの気持ちでいないと、なんか大変なことになりそう」

という中村さんの言葉も実に印象深く残ります。

自分の思いをひとまず脇に置いて「子どもを信じて待つこと」もまた親としての大きな役割。そんななかで、子どもが自らの意思で学んだことを教えてもらうということも、成長を感じる楽しい瞬間と思うと、気も楽になりますよね。

最後は、かなり子育て談義寄りになりましたけど、でも、このような気持ちのゆとりが、「仕事は仕事」として集中できる状況や環境に結びつくのではないかと思えます。

いずれにしても、これからトイレトレーニングというお子さまがいらっしゃいましたら、

家では下半身スッポンポン」。

実践したら、これまでに気がつかなかった子育てとキャリアを両立するさらなる極意を得られるかも? です(笑)。

◆イラスト―やましゅう

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◆取材・執筆―白銀肇

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